今日は、
「ロッ(6)ク(9)」の語呂合わせから
『ロックの日』として、
ロックの記念日に制定されているそうです。


1950年代に生まれた『ロックンロール』に
様々なミュージシャンが
各々の価値観や存在感を加えることにより
裾野の広い音楽となった『ロック』。


ミュージシャンが
「これがロックなんだ!」
と叫ぶものが全てロックになるという、
定義付けの為されない
自由度の高さが魅力です。


そのロックの先祖、
ロックンロールの創始者の1人が
先日亡くなった『リトル・リチャード』。


彼の革新的な音楽はロックの申し子、
ビートルズやローリング・ストーンズに
多大なる影響を与え、

リトル・リチャードはロック、
というよりも全てのポピュラー音楽の
礎を築いたといっても過言ではない、
偉大な存在だと僕は思います。


そんなリトル・リチャードの代表作の一つ
『Long Tall Sally(のっぽのサリー)』
を使用した、
TDKのカセットテープ『AR-X』のCMです。




ビルの屋外階段の踊り場で
のっぽのサリーにノリながら
ロカビリーダンスを踊る外国人の若者。


ニューヨークの路地裏を思わせるうらびれた風景。

白シャツ、パンツに赤ジャケットの服装。

のっぽのサリーに合わせてノリに乗ったダンス。


50年代の『ロックンロール』を
如実に表現しています。



曲に合わせて熱唱する若者。



そして、

“僕の神様を録る。”

“CDing(シーディング)テープ。”

というナレーションが入ります。


このCMの2年前、1986年に
販売枚数ベースでCDはLPを抜き、
音楽記録メディアの主流となりました。


そのCDからいかに良い音が録音出来るか。


それがカセットテープの
大きなセールスポイントとなっていたという
時代を顕著に表す言葉です。






事実、このAR-Xは
TDKのノーマルポジションテープのなかで
最高級と称されるほどの製品でした。


どんなジャンルにも違和感なく対応し、
突き抜けた高音もクリアに録音出来る性能は
音楽に造詣の深い人々にも
一目置かれた程です。



今でも新製品が発売され、
ブームが再来しているとまで言われる
カセットテープ。


ひとつひとつ選曲しながら録音し、
裏のラベルにプレイリストを手書きする。


手間の少なくなった時代に、
手間を敢えてかけることの魅力が
見直されているのかもしれません。



それぞれの『神様』は今でも、
カセットテープに録られ続けているのです。