今日、5月24日はゴルフ場記念日。
1903年の今日、
兵庫県神戸市の六甲山に日本で最初に作られたゴルフ場『神戸ゴルフ倶楽部』が開かれたことを記念して制定されたそうです。
大人の付き合いやコミュニケーションの手段としてゴルフをする機会は少なくなり
ゴルフ離れが叫ばれていますが、
その人気はまだまだ根強く
ゴルフにちなんだCM作品も古くから今日に至るまでたくさん制作されています。
青木功さんやジャンボ尾崎さん、丸山英樹さんにタイガー・ウッズ。
多くの名プレイヤーが幅広いジャンルのCMに出演され、
最近では渋野日向子さんもその人気からCMに起用されています。
名だたるゴルフレジェンド達が出演してきた古今東西幾多の作品群の中でも、
さるレジェンドが23年前に出演したCMが話題を呼びます。
『プロゴルファー猿』でお馴染み、猿谷猿丸こと猿。
真剣な眼差しで芝を読んでいますが、よく見ると背景は実写です。
当時の合成映像は何とも言えず味があります。
すると、どこからともなく声が聞こえます。
「猿くん!」
影のプロゴルファー組織のボス、ミスターXです。
2人の刺客を従えて猿にこう言い放ちます。
「猿くん、今日は泳ぎで勝負だ!」
無茶なことを要求します。
さしもの猿も怯むだろうと思いきや、
二つ返事で快諾します。
その余裕の表情たるや、
レジェンドの称号にふさわしい堂々たるものです。
華麗に飛び込みを見せる猿。
ここの映像、
2人の刺客が飛び込む際に水しぶきをあげ、水中に出来た気泡を引き連れながら泳いでいく様子が実写映像で流されるのですが、
アニメーションの猿の飛び込みにおいても
同じように水しぶき、水泡を違和感なくアニメーションで表現し、違和感なく実写映像へ合成されています。
猿が刺客をぶっちぎりクロールで快泳するのですが、
ここでも同様、
実写の揺れる水面に
違和感なく水しぶきを立てて泳ぐ様子をアニメーションで合成しています。
時代を考慮すると、
さり気なく差し込まれているこのアニメーション技術、合成技術は目を見張るものがあります。
このCMは参天製薬から販売された『こども目薬ジュニアサンテ』のものですが、
当時、ライバル会社であるロート製薬からも
『ロート子どもソフト』という子ども用目薬が販売されていました。
ジュニアサンテはドラえもん、忍者ハットリくん、プロゴルファー猿などを起用し、
ロート子どもソフトはDr.スランプ、パーマン、オバケのQ太郎、ドラゴンボールシリーズなどを起用していました。
藤子不二雄アニメのキャラクターが双方のCMに出演しているのに違和感を覚えますが、
このように
参天製薬とロート製薬は子ども達に人気のあるキャラクターを互いにこぞって起用し、
子供用目薬のシェアを巡って熾烈な争いを繰り広げていました。
いかに他社よりも子どもたちの目を惹くCMを作るか。
両社、そして各々に携わるクリエイターの意地とプライドが
映像合成やアニメーションの技術を高めていき、
このCMのような名作を生み出したのではないでしょうか。
事実、これに負けじと
ドラゴンボールシリーズが起用されたロート子どもソフトのCMでも
プールを舞台に実写映像とアニメーションの合成技術が使用されています。
何気なく見ていたCMを改めて見返してみると、
注目せず見逃していた箇所に
さり気なくとんでもないものが表現されていることを見つけ、
さらに掘り下げていくと
その背景、サイドストーリーを知ることができ、僕たちに感動を与えてくれることがあります。
CMは情報の宝庫です。
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