1993年。

今から27年前の今日、5月15日にJリーグが開幕しました。
 
それまでにないスタイリッシュなプロスポーツの登場に人々は熱狂し、
一大センセーションを巻き起こしました。
 
 
そんな熱狂の渦の中心にいたのがキングカズ。
 
彼の一挙手一投足に誰もが注目し、真似をするくらい
彼はいつでも皆の憧れの的でした。
 
カズがいたからこそJリーグがそこまでの社会現象となったと言っても過言ではありません。
 
 
そして長い年月が経ち、
幾多の挫折を味わいながらも日本サッカーに尽力し続けているカズ。
 
 
そんなカズが2005年にインタビュー形式で出演したCMが、この富士フィルムの作品です。
 
 
“1982年 
 三浦知良 15歳
 ブラジルへ向かう”
 
高校を中途退学して、夢のために単身ブラジルへ向かう前の
まだあどけない三浦少年の写真が映し出されます。
 
「この写真は、静岡駅からブラジルへ旅立つ時の駅のホームで撮りました。」
 
スピッツの『正夢』のイントロがかかるなか、
カズの独白が始まります。
 
 
「ブラジル留学を決めたのは、サッカーの『プロ』となるなら『ブラジルのプロ』っていう風に…」
 
カズの2005年当時のヴィッセル神戸時代の映像が映し出されます。
 
過去から現在へと繋がる様が表現されています。
 
 
「不安よりも希望のほうが、全然大きかったですね。」
 
 
「サッカーを日本の文化にしていきたいなっていう…」
 
冒頭の写真がカズに手渡されるカットが入り、
独白は続きます。
 
「一生懸命走ってきました。」

 
「もう一度生まれてきたら、もう一度ブラジルに行きますね。」
 
この言葉の後にカズの笑顔が映され、
それまでイントロのメロディのみ流れていた正夢のサビが草野マサムネさんの歌声で流れます。
 
 
過去を否定せず夢を追い続けるカズの笑顔。
 
それとともに流れる、
『いつか正夢 君と会えたら』という一節。
 
ここの演出は鳥肌が立つほど感動します。
 
 
三浦少年の写真が再度映り、
 
 
最後に
というメッセージが流れ、CMは終わります。



『きのうの瞬間は、あしたに続いている』
 
この言葉は
カズ、
そして数え切れないほど多くの人々の思い出を残してきた富士フィルムが発してこそ
大きな説得力が生まれるものなのでしょう。
 
 
このCMの放映から15年。
 
未だ現役として走り続けるキングカズ。
 
15年経った今見ても
その言葉に説得力を感じさせてくれるカズには心の底から敬意を表したいです。
 
そして、
15年経った今見ても
心が打ち震えるような素晴らしいCMを作ってくれた富士フィルムには心の底から感謝したく思います。