キリンジのエイリアンズ。
今から20年前の楽曲ですが、今でも胸を打たれる方は少なくないと思います。
そのエイリアンズが流れるなか、
能年玲奈さん(あえてこう呼ばせてもらいます)が画面に登場します。
どんな力にも埋もれることないような澄んだ瞳。
この画面が5〜6秒流れたあと、
ようやく彼女のナレーションと共に、
LINEモバイルの実務的なコマーシャルメッセージ画面が出ます。
彼女な特に何も余計なことは発することなく、
ただこちらをじっと見つめています。
先刻書かせてもらいました、
ニューマンスカイラインのような企業の骨太なプライドを表したCMとは似て非なるもの。
このCMは、LINEモバイルと
能年玲奈さんの心中にある意地とプライドがひしひしと伝わってくるものです。
様々な軋轢のおかげで忸怩たる思いをしている能年玲奈さんと、
当時新進気鋭のLINEモバイル、
そしてキリンジの儚げな名曲エイリアンズが合致したこのCMは名作と言わずして何と言わんやという作品だと思います。
彼女が何も言わずただこちらを見つめているカット。
その美しさ、儚さ、強さ。
ご飯時にTVを見ていてこのCMが流れると、
魅入られてしまい思わずゆっくり箸を置いてしまう程でした。
さながら彼女が、
目と目が合うと石になってしまうメドゥーサのように思える程に見惚れてしまう。
たった30秒のこのCMの彼女は
今TVによく出ているどんな女性タレントが束になっても敵わないほどの魅力があると、
個人的には思います。
愛と革新。
そうだ、愛と革新だ。