面倒くさがりな一庶民の吾輩より、
金融畑に長年勤務している身として、
何回かに分けて独断と偏見を述べる、
というシリーズの第7段。

概要は第1回目に記しているので、
ご興味あればご覧あれ。

 


早速だが、
2023年の11月現在は来年から始まる、
新しいニーサという投資制度に向けて、
世間では俄かに物議を醸し出している。

ここでまず最初に気をつけるべき点は、
投資=資産が減るリスクがあるという事。

何だか割の良い定期預金みたいなノリで、
やれ高配当株やら連続増配株やらと、
ここでも無責任な煽り文句を見かけるが、
株そのものの値は日々上下に変動する。

短期では配当金額の何倍も値が下がり、
資産を減らしてしまう事はよくあるし、
至極当然の事だが、
預金(郵便貯金含む)と投資は違う!

また他の角度からの煽り文句で、
銀行等に預けいたら物価高の影響で、
資産が自動的に減っていく…だのと、
まことしやかに預金はリスクで、
逆に投資は儲かるみたいな記事もあるが、
ハッキリ言って吾輩より素人な思考。

例え預けている銀行が潰れたとしても、
1,000万円までは保証されているので、
余程の事が無いと預金で資産は減らない。

極端な例で銀行に500万円預けていて、
10年後に利息が0.5万円付いたとする。

その後すぐ口座解約し現金化したら、
受け取る現金は500.5万円なので、
資産はそのまま500.5万円って事になり、
10年前の500万円から何も減っていない。

ココで素人は物価が上がっているから、
実質的な資産価値が減っていると宣うが、
10年後も今のペースでインフレが続き、
かつ預金金利も今の低水準のまま続くと、
絶対にそうだと断言できるのだろうか?

断言できる未来人はそれこそ投資を、
ってか投機(ギャンブル)で稼いでねと。

能書が長くなったが言いたい事は、
投資は預金や貯金の延長では無く、
リスクを伴うものでありある程度は、
知識や経験を必要とする物だという事。

そして投資は資産形成としては攻めで、
預金や貯金は資産形成としては守り、
つまり攻守揃っての資産形成だって事。

投資についても、
過剰な煽りを鵜呑みにせず、
リスクコントロール前提で向き合うべき。

勿論攻めの投資も積極的に行うべきだが、
リスクの許容度を超える場合は、
まずは守りの預金や貯金で、
資産をしっかり堅めてから行うのが肝要!

…と吾輩は個人的に思う。

中編に続く。