



「誤植……ねぇ……」

「どう、きんからさん?見つけた?」
「愚問ね。私を誰だと思ってるのよ」

「さすがだね。もちろん俺も見つけた。
そこでそれが正解かどうかを確かめたい。答えを声に出してみてくれ」
「え?」

「な、なんで声に?」
「こういうのは視覚的よりも聴覚的に確認した方がわかりやすいからだ。
さぁ、誤植は何だった?」

「…も…ちん」
「ん?何だって?」

「だ、だから……ろちん」
「どうした聞こえないぞ」

「腹の底に力を込めろ!!
地球の裏側まで声を届けるくらいの大きな声で!!
せぇ~~~のぉ!!」

「もろちんよ!!!!」

「久々に顔を見せたと思ったらバッカじゃないの!?」