「茶ヶ谷……その策で間違いなく京橋アンコの首は獲れるのだな？」
「ハッ、むしろ外からの戦力の投入を防がれた以上はこれしか手はございませぬ」
「ふむぅ……」
「私の策通りに戦いを繰り広げれば必ずや敵軍に隙ができます。そこをアッラー潜入組の精鋭で突き警察署内になだれ込めば……」
「有効な手とは思えんな」
「ッ！？」
「あなたは……」
「戻ったか、浅見刑事局長」
「お前が仕込んでいた埋伏の毒は？」
「残念ながらミイラ取りがミイラとなりました。いずれ私自らの手で粛清しましょう」
「そんなコトより先ほどの言、聞き捨てなりませんな。有効な手とは思えないとはどういうコトですかな？」
「見滝原内のみの戦力を用いた戦いは敵に読まれやすいというコトだ。外からの攻撃を容易く防ぐ連中を相手にするのにお前の策では何の色も匂いもない、最後の捻りが必要……そう思わんのか？」
「ぐぬぅ……」
「では浅見よ、代案はあるのか？」
「そうだ、お聞かせ願おう」
「茶ヶ谷殿の策通り、敵軍に隙を作るまでは同じですが……敢えてそこを突き警察署へは入りません」
「なに？」
「私ならそこからわざわざ守りの堅い京橋アンコ本人を直接抹殺するのではなく、社会的な抹殺を図ります。その方法は……」
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「なるほど……それは素晴らしい策だ。
茶ヶ谷、どうだ？」
「ハッ、私の策を補完した見事な策だと思います。感服いたしました」
「ではその策でもって見滝原にトドメを刺せ。京橋アンコを社会的に消した後、この私がメシアとして見滝原を外国人最優遇特区に指定、川口市に続けて我が国を真のグローバルステイトとする為の足掛かりとする！！」
「御意！！」
「私はここへ呼んだ狼どもの監視をいたしましょう」
