「村正……か……」
「さぁ、試しに抜いてみて。
刀との相性がわかるよぉ」
「わかった」
「妖刀村正……」
「使い手の魂を食らう剣……」
「常人なら抜いた瞬間に終わりだよぉ」
「フン……」
「うお！？」
「何だこれは！？」
「村正の妖気だよぉ。取り込まれるコトなく昇華してる」
「おぉぅ……」
「消えた……？」
「うん、私の見立て通り相性バッチリだね☆」
「いい刀だ。もらおう。
いくらだ？」
「公務員が現金で買える額じゃないから無期限でレンタルしてあげる。飽きたり使い勝手が悪くなったら返して。レンタル料はその時にもらうから」
「いいのか、それで？
その時払えるとは限らんぞ？」
「だいじょぶだいじょぶ。ここハザマ市はね、お金以外の代価も通用するの。取りっぱぐれたりしないから安心して」
「よくわからんが、お前がそれでいいなら構わん」
「あとさ、せっかく来てくれたからそっちのヒゲのおじさんにもサービスしてあげる」
「いや、私は弾はちゃんと準備してるが？」
「おじさんバカ？弾を避けられたらどうするの？死ぬの？いいから任せて」
「お、おぅ……」
