晴れ  くもり

 

 

2月14日   水曜日

 

8時・・5.7℃   3時・・18.0℃

 

 

8時13分に階段を下りて行くと、黒猫が木戸から入って来た。彼女が朝の内に来るのは、かなりかなり久しぶりのことだった。私は、立ったままの彼女の頭を撫で、背中をすりすりした。彼女は喉を鳴らしていた。

 

それから、私は「かつお」チュールを半分くらい餌ボールに入れた。あげようと顔を上げたら、彼女は階段の横を木戸の方へ歩いていた。むむむ。

 

「くう、食べな。」

 

と言うと、戻って来て、階段の下の北側の地面に座った。餌場に置いたボールに寄って来なかったので、私は、彼女の前に持って行って置いた。すると、彼女は、「舐めてやるか」と言うようなそぶりで、立って舐め出した。

 

私は、水を汲み替えに行った。流しに置いた黒器の水は薄く凍っていた。辺りを見たら、芝生の上には霜が下りていた。今朝もやはり寒かったのは間違いないと思った。が、彼女は、寒い中やって来た。何の風の吹き回しかとも思ったが、ぷち感動した。

 

 

10時40分頃

 

ハイビスカスの鉢を外に出そうとして木戸へ行く行くとき、彼女が、階段下の棚の南側に伏せて置いたプラスチックの水槽の上にちょこらんと座って居るのを見た。陽が当たって気持ちよさそうだった。

 

「くう、いいなあ。」

 

と言うと、彼女は舌をちょろちょろと出した。

 

鉢を出して、戻るとき、彼女の頭をちょっと触ったら、上目遣いに見て、立った。

 

「くう、いいよ。そこに居な。」

 

と言うと、また座った。

 

 

インスタントコーヒーに湯を入れてから見たら、彼女は、尻尾を伸ばし、きょろきょろしながら、ほふく前進で木戸を出て行った。おやっと思い、ついて行って見たら、彼女は、庇の左端に、ほふくの姿勢で止まり、北側の南天の方を見たり、南側の灌木の方を見たりしていた。チュチュチュとか、ピーピーという鳥の声と、バタバタと飛び立つ羽音がした。彼女は、鳥を狙っていたのだった。彼女には、狩猟本能が健在なんだと頼もしく思った。

 

 

12時頃

 

昼食に階段を下りて行くと、彼女も木戸から入って来た。私は、彼女の頭を撫で、背中をすりすりしてから、「かつおの」チュールを取りに行くと、彼女は尻尾をぴんと立てた。その尻尾は、サナダムシのように横に毛が広がっていた。初めて見るような尻尾の様だった。

 

私は、半分位餌ボールに入れ、彼女の前に置いた。「食べな」と言っても、直ぐには食しなかった。私がガラス戸に入ると、彼女はやおら立って舐め出した。

 

舐め終わると、階段の下に座った。まだ食したそうな感じだったので、フォアグラのソテーの油の塊を黒どんぶりに入れた。すると、寄って来て匂いを嗅いだ。だが、食しなかった。

 

少しして、メンチカツが入っていたパックを外に出したら、彼女は直ぐに寄って来て、食べ出した。かなり残っていたが、いつの間にか彼女は何処にか行った。

 

 

3時頃

 

外を見たら、彼女は、前の建物の南西側の、陽が当たったコンクリートの上に座って居た。ドアを開けるとき、カーテンを少し寄せて見たら、彼女がこちらを見た。そのとき、黄色の左目がぴかりと光った。

 

階段を下りて行くと、少し遅れて彼女も木戸から入って来た。それで、私は、頭を撫でて、背中をすりすりした。それから、「かつお」チュールを半分位餌ボールに入れて、彼女の前に置いた。彼女は、私が戸の中に入ってから舐め出した。嘗め終わると、靴棚の下段に行って、南を向いて口をぺろりぺろりと舐めていた。

 

 

6時25分頃

 

ウォーキングから戻ると、彼女が、松の木の下の岩の上に座って居た。暗い中に、黒い影があると思ったら、彼女だっった。

 

「ここに居たの?」

 

と言うと、彼女は立って下に下り木戸の前に行って四つん這いになった。私がしゃがんで手を出すと、彼女は立って寄って来た。それで、私は、彼女の頭を触り、背中を撫でた。彼女の喉はグルグルなって居た。彼女は、一撫でされると、すっと抜けて木戸の前に行って四つん這いになった。また、私が手を出すと、彼女は、また寄って来て、同じことをした。それから、木戸を入って行った。

 

私も後ろから付いて行き、「かつお」チュールを半分位餌ボールに入れ、彼女の前に置いた。彼女は、直ぐに舐め出し、いつの間にか居なくなった。今夜は、早めにベットに帰ったのだろうと思った。

 

 

彼女の食する物は、流動的なのになってしまった。が、元気に過ごしているから、私もそれなりに安心している。