(長編)たった2週のお兄ちゃん･･ありがとう

おはようございます

今日から3連休という方も多いのではないでしょうか 楽しい連休をお過ごしください

結婚相談所に土日、祝日は関係なし

今日もあなたの笑顔の為に、走ります

今日と明日で書き上げます･･

あんなにたくさんの人の心を彩った桜も散り、

夏を迎え、一瞬の輝きを胸に焼き付けてくれた花火大会が終わり、たくさんの賑やかな声に包まれた海水浴場はまるでそれがなかったかのように波が打ち寄せては返す静寂に包まれ、

ちょうど季節は今と同じ頃を迎えました。

その間、朝陽と一切連絡を取らなかったのか？

実は、1、2度電話がありました

何を話したんだろう？

きっと他愛もない話しをしたんだと思います。

確かなのは、あれ以来一度も会うことはなかったこと。

そして、朝陽がいつもにこにこ笑っていたことや 好きでもない男に身体を委ねていたことは、投げやりなんかじゃなく、ただ、温もりを感じて、「今」自分が生きている という証が欲しかったんだろう

と感じる自分になっていたこと。

「ありがとう」って言いそびれた事。

この時は、またいつか言えばいいや

なんて思ってたのかな。

朝陽の実家は、何度か近くまで送ったことが

あったし、当時勤めていた会社の取引先のすぐ近くだったこともあり、頻繁にその道は通りました。

大通りから一本入った道を少し進む。右手に見えるお家の更に奥。とても大きく立派なお家でした。

もう、当時のこの季節を迎える頃には全然連絡を取っていなかったある日、いつものように取引先へと車を走らせる僕の目に写ったのは、

白と黒のストライプ。鯨幕があしらわれたお家でした。

それが、誰の為に、執り行われているものなのか？

僕は、確認しませんでした･･

涙も流れませんでした･･

だから、今でも正直、そうではないと思う気持ちもあります。

本当に不思議なくらいに「心」は落ち着いていました。

それからどれくらいの日数がたったんだろう？

たった１日だったようにも思うし、1週間だったのかもしれない。

前日まであんなに楽しげに誇らしげにクルクルと走り回っていたハムスター君が旅立ちました。

「あんなに朝陽と仲良しだったのにね」

「そういえば、朝陽の手のひらをコロコロ動き回ったかと思うと突然、フンをしたりして笑ったなぁ」

なんて思いながら、朝陽がいつも座って待っていた階段から見える花壇に埋めました。

どうしてだろう･･

涙が全然流れてこないや、、

何かをなくしても世界は変わることなく何事もなかったかのようにまわり続ける。

どれくらい時間がたったんだろう･･

「ハムスター君のお家も片付けないとな」

いつも、決まって寝床にしていた大好きだった居場所を片付けようとした時、そこには、大好きだった 向日葵の種がたくさん隠されていました･･

何故か、、

それを見た瞬間に、、

糸がきれたように 次から次に涙が溢れ

声にならない涙をいつまでも流しました。

もう家主の居ない、その場所に

「ありがとう」

と、言いました。

明日で最後です･･

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