5月4日

 

土曜日。

 

 

昨日、長男が家にやってきた。

 

長男は、転職予定だけど、

 

今はまだ、東京で働いている。

 

いわゆる大企業ってヤツだけど、

 

経理人材は人手不足で、

 

最後の最後までこき使われる始末。

 

 

引っ越し先の鍵を受け取るために、

 

日帰りで京都の不動産屋に来たついでに

 

我が家に寄った。

 

夕刻、呼び鈴が鳴って、

 

インターホン越しに外を確かめると、

 

次男もいる。

 

あれ?

 

なんで?

 

 

「(次男ちに)引越祝いを渡しに行った。」

 

と長男。

 

 

「(長男が神戸に行くと言うから、自分もついでに)ご飯を食べに来た。」

 

と次男。

 

 

長男の分は用意してあったけど、

 

次男の分はない。

 

ポークソテー、数が足りない。

 

う~ん。。。今から買い物は行けないし。

 

仕方がなく、

 

3枚のロース肉をカットして

 

4人分にし、量が減った分は、

 

唐揚げで埋めることにした。

 

「食べられるよね?」

 

と次男。

 

「うん、大丈夫、用意するから。」

 

と私。

 

内心、冷や汗ものだったけど(笑)

 

使える食材が残っていて良かった。

 

 

次男に「新しい会社はどうか?」

 

と聞いてみた。

 

「まだ、わからん、大阪の本社で2日間、研修を受けただけだから。」

 

と。

 

さよですか・・・(笑)

 

不安は払拭できたのか、

 

それはあえて聞かなかった。

 

 

長男に「泊まっていくのか?」

 

と尋ねたら、

 

「日帰りだよ、明日も仕事だから。監査法人との折衝が残っていて・・・。」

 

と。

 

 

は?

 

もう辞めるのに、

 

このゴールデンウイーク中に

 

引き継ぎじゃなくて、

 

決算の監査対応をやってるって・・・💦

 

 

「引き継ぎの人はいるの?」

 

と尋ねたら、

 

「さすがにそこは用意してくれたよ。彼が、これから、きちんと仕事ができるか否かは知らないけど。」

 

と言う。

 

 

最終出社日は7日。

 

その7日の夕方に

 

システムの入れ替え会議があって、

 

それも出てくれって言われている、と。

 

会計システム入れ替えの後任の担当者は

 

用意できなかったらしい。

 

だから、とりあえず、最後の会議に出席して・・・

 

 

って、何じゃそりゃ!!

 

 

「辞める会社に対して、そこまでしないといけないのか?」

 

と私が言うと、

 

 

転職先の企業が、

 

「前職場とは円満退社でお願いします。それが入社の条件です。」

 

と言われたとか。

 

 

 

 

「今は、退職代行会社などを使って、出社せずに一方的に辞める人もいるようなのですが、そういうことをすると、前職場の社員等から、転職先の企業がSNS等でアレやコレやと難癖を付けられ、いわれのない攻撃をうけて炎上してしまうこともあるのです。だから、くれぐれも前職場に迷惑のかからない形で円満に退職してください。」

 

と。

 

 

長男が内定を貰ったのは2月の初め。

 

5月1日より就職するという雇用契約書を交わしてすぐに

 

会社に

 

「2ヶ月後の4月16日で退職したい」

 

と申し出たら、

 

一言、

 

「無理」

 

と言われたらしい。

 

「決算の真っ最中に退職は困る」

 

と。

 

転職先に伝えると、

 

「じゃぁ、5月16日の入社にしましょう。それなら、決算は終わってますよね?」

 

と言われたようだ。

 

 

長男いわく、

 

「経理人材はどこの会社でも不足しているから、来てくれるというのなら、いくらでも融通をきかせますよ状態なんだよ。」

 

と。

 

 

そういえば、

 

私が年末で退職した会社の求人票が、

 

1回更新されて、4月末までということで、

 

お給料を上げて募集になっていた。

 

簿記2級必須の条件はなくなっていて、

 

「一般事務募集」になっていた。

 

「週は2日~、1日は4時間勤務からOK。簡単な事務です。難しい仕事はありません。」

 

となっていた。

 

 

うそやろ。。。何それ?

 

と目を疑ったが。

 

 

その求人票は、しばらく1ヶ月半ほど、

 

ハローワークのアプリに掲載されていた。

 

 

私が退職する時には、

 

問い合わせも応募も1件もなかった、

 

と言っていたから、

 

 

条件をかなり下げて募集をかけることにしたのだろうけど・・・

 

 

経理事務は専門職だ。

 

 

決算までやらせる経理事務なのに、

 

難しい仕事はありません?

 

 

いや、いや、

 

知識がなければできない仕事なんですけど。。。

 

 

と思った。

 

 

先月半ば、

 

その求人票が取り下げられたらしく、

 

アプリ上に現れなくなった。

 

 

やっと、みつかったんだな、

 

と思っていたら。

 

 

この連休の始まる数日前、

 

また、同社の新しい求人票を発見した。

 

 

お給料がまた上がっていた。

 

そして「一般事務」での募集。

 

 

新しい求人票が出たのは、

 

内定を出した人が来なかったのか、

 

あるいは、来たけど、

 

数日で辞めてしまったのか。

 

その、どちらかだろう。

 

 

「簡単な仕事だ」

 

ウソをついて雇っても、

 

出来ない仕事だと判断したら

 

辞められてしまうのが関の山だ。

 

 

私は、年齢制限をはずし、

 

書類選考をなくして、

 

仕事内容を正直に話して、

 

納得して来てくれる人を雇うべきだと思う。

 

 

昨年の6月に、

 

「経理人材は不足しているので、たぶん後任を見つけるのは大変ですよ。ましてや、決算処理があります、なんて言ったら、大抵の人は『私には出来ません』と言うと思います。でも、本人が不安を感じないように丁寧に教えていきますので。マニュアルも作りましたし。」

 

と伝えた。

 

 

今は、教える人がいない状態。

 

簡単な仕事だと思って入ったら、

 

専門性の高い仕事だった、

 

では、

 

皆、すぐに辞めてしまうんじゃないだろうか。

 

 

 

連休前の木曜日。

 

 

事務長さんと話をした。

 

「定年は65歳ですか?」

 

と聞いたら、

 

「うちの会社は定年は設けてないわよ。能力がある人が年齢で退職を強いられるなんて勿体ないじゃない。60歳だって65歳だって、まだまだ働ける。元気に働けるうちはどんどん働かなきゃ損でしょ。」

 

と言われた。

 

「ハローワークで、アナタの年齢だと、再就職の門戸はかなり狭い状況ですよ、って言われましたけどね。」

 

と言うと、

 

「年齢じゃなくて、まずは人を見ないとね。」

 

と。

 

 

高齢社会だから、

 

年齢で制限すると、

 

なかなか人は集まらないよね。

 

 

それなりに伸びしろがある若者は、

 

より条件の良いところに行ってしまう。

 

 

今は、そういう時代になってしまったんだなぁ・・・

 

 

と、

 

今回、2人の息子の転職で、

 

実感してしまった。