5月11日。

 

月曜日。

 

 

 

金曜日の夜から、日曜日にかけて、

 

気分の悪いドラマを見た。

 

仕事に行く以外は、

 

ほとんどが家で過ごす「おうち時間」だから、

 

家では、よくテレビを見るのだけど、

 

最近は、ニュースもあんまり見たくない。

 

情報があんまり正確じゃないような気がするし、

 

それを伝える人達の意図で、

 

誘導されているような気がするので。

 

 

 

同じ1つの情報を、

 

テレビ等でコメンテーターや出演者達の意見付きで、

 

あれやこれやと繰り返し聞くのは

 

どうも気色悪い。

 

 

 

それで、ここ何日かは、

 

発表があった事実と数字だけを静観している。

 

 

 

ここ数日、必要以上にテレビを見なくなった。

 

見るのは朝のNHKニュースのみ。

 

テレビに関しては、以前の日常に戻った感じ。

 

 

 

コロナ関連の情報が欲しくて、

 

ワイドショーや情報番組をかなり見ていたのだけど、

 

その情報に色が付いている気がして、

 

嫌気が差した。

 

 

こんなに、テレビやネットの情報に不信感を持ったのは、初めてかもしれない。

 

 

週刊誌やワイドショーの情報は、

 

今までも話半分だと思ってきたけれど、

 

いまや、報道番組もよくわからない。

 

取り上げ方によって見え方も違ってくるからね。

 

 

 

 

 

それで、

 

これまでニュースを見ていた夜の9時台~は、

 

録画ドラマを、せっせと見ている。

 

今回見たドラマが、とっても気分の悪くなる内容で、途中で見るのを止めようかとも思ったけど、

とりあえず最後まで見た。

 

こういうドラマは途中で見るのをやめたら、

 

気分の悪いままで終わってしまう。

 

それは、マズイし・・・。

 

タイトルは『バッドガイズ2』で、全16話。

 

『バッドガイズ2』ってことは、『バッドガイズ1』もあるのかって思うでしょ?

 

もちろん、あるんだよね、これが。

 

出演者は全く違うんだけどね・・・。

 

 

 

最初の『バッドガイズ』も見たことがあるので、

 

今回は、そのシリーズの続きなのかと思ったら、

 

そうではなく。

 

この第2弾と最初のドラマは、話が繋がっているわけではない。

 

だから、単独で見ても楽しめる。

 

とは言っても、楽しいドラマじゃないけどサ。

 

 

 

話は繋がっていないのだけど・・・

 

この第2弾は、

 

最初のドラマのスピンオフドラマだという気がする。

 

 

1人だけ、前回のドラマに出ていた人物が、

 

同じ役柄で登場するし。

 

 

「殺された被害者」という役どころだから、

 

実際にはその人物が何かをするわけではないんだけどね。

 

 

このドラマは、

 

1作目の作中人物が殺されたという設定で始まる。

 

彼は何故殺されたのか、その死の真相を探ろうとする。

 

被害者と一緒に働いていた検事が、

 

型破りな検事のチームに加わり、

 

捜査をしていくうち、

 

ある都市で蔓延る巨悪を知る、というストーリー。

 

主演は、パク・チュンフン。

 

このドラマの気分の悪さは、

 

「正義は勝つ」ではないというところ。

 

人間は、建前では

 

「正義が勝つ世の中でなければならない」

 

と言うが、

 

実際は、違う。

 

 

誰もが正義を渇望しているわけではないし、

 

正義のない世の中で絶望しているわけでもない。

 

飯を食っていくためには、

 

少しくらいの不正は構わない、

 

という人も、一定数いるのが現実だ。

 

 

 

それでも、巨悪は許せない?

 

いや、いや、でもね・・・

 

正義をかざして糾弾すると、

 

自分の生活が危うくなるとしたら、どうだろう?

 

それでも、正義のために動く?

 

 

即座に「YES」と言える人は、そうはいないだろう。

 

 

それが証拠に、

 

 

 

安倍政権が、桜を見る会やモリカケで、

 

どんなに怪しくとも、

 

どんなに答弁が不誠実でも、

 

支持率が大して下がらないではないか。

 

 

 

「他の内閣よりは良さそうだから。」

 

世論調査の支持理由を見て

 

思わず笑ってしまう。

 

 

不正を疑われて聞かれた質問に対して

 

誠実な答えもしない内閣なのに、

 

他の内閣よりは良さそうだから?

 

 

そう答える人が40%もいる。

 

意味不明だ。

 

 

 

こういう支持者達にとって、

 

政治家と言うのは、

 

きっと、人間的な誠実さは関係ないのだな、

 

と思う。

 

自分たちに利益をもたらしてくれるか否かの1点で良い内閣かどうかを判断するのかもしれない。

 

 

「アベノミクス」を終わらせたら、

 

景気が悪化して

 

自分たちの生活が危うくなるため、

 

支持する。

 

 

そういう人がかなりいるんじゃないか。

 

 

安倍内閣は、経済浮揚のため、

 

7年も禁じ手をやった。

 

おかげで、戦後最長の景気成長を達成した。

 

しかしながら、

 

日銀の国債購入や異次元緩和なしには、

 

自力で経済成長を保つことはできない。

 

当初は2年で自力回復を目指すはずだった。

 

それが、もう丸7年である。

 

アベノミクスはとうに失敗していたんだと思う。

 

けれど、やめられなかった。

 

やめたら、経済がガタガタになる。

 

 

だから、怪しいことには目をつむって、

 

支持するしかないと考える。

 

それで、いいのか?

 

と思ってしまう。

 

 

 

桜やモリカケだけじゃない。

 

今回のアベノマスクの業者の選定も変だし、

 

東京高検の検事長の定年延長問題も、

 

あまりにも強引で、あからさまだった。

 

コロナのどさくさに紛れて、このタイミングで

 

「検察庁法」の改正案を提出するなんて、

 

言語道断だ。

 

司法・立法・行政の三権分立は、

 

いまや風前の灯火となろうとしている。

 

#検察庁法改正案に抗議します

 

というツイートが470万件を超えたらしいが、

 

それでも、

 

国民は、それより明日の生活が大事で、

 

安倍政権はビクともしない。

 

 

政府が、司法を司る検察の人事に介入するなど、

 

あってはならないが、

 

法務大臣は、シレっと「法の解釈を変更しました」

 

と言い放って、

 

人事に介入したことを正当化する。

 

そんな政権、今まで見たこともない。

 

普通なら、選挙に負けて終わる。

 

でも、そうはならないのが現実だ。

 

 

 

安倍総理が、どうして、

 

黒川氏を次期検事総長に据えたいと

 

思っているのかは、よくわからないけど、

 

それほど政権が望む検事総長のイスならば、

 

何としても阻止しなければ・・・

 

という気分にはなる。

 

 

 

他の人がその席についたらマズい、

 

何か不都合な事情が、そこにはありそうだからね。

 

 

 

 

そもそも、

 

聞かれたことに「ご飯論法」で対応する時点で、

 

この政権はおかしいのである。

 

野党の攻め不足と言われるが、

 

そうではない。

 

もちろん、

 

「暖簾に腕押し」状態の野党もだらしないとは思うが、

 

だからって、「ご飯論法」が許されるわけではない。

 

 

 

答えなくてはならないシチュエーションで、きちんと答えない。

 

 

 

それが答えなのである。

 

国民が納得できるように、

 

きちんと答えられない事情があるから、

 

ひたすら、「ご飯論法」で時間を稼ぎ、

 

人々の関心が薄れるのを待つ。

 

 

 

どの道、国民は自分の生活に直接影響しなければ、すぐに忘れるだろうから・・・

 

 

 

そう思われている。

 

つまり、私たちは、侮られているんだと思う。

 

資料等を改ざんしたり廃棄したり。

 

ありえないでしょ?

 

改ざんを命じられた人が手記を残して命を絶ったのに、

 

それでも、再調査はしないと言う。

 

これもありえない。

 

官僚が勝手にやったのなら、政治家は怒らなくちゃいけないのに、

 

調査は終了し、忖度した人達は処分を免れる。

 

 

 

そういう構図、

 

呆れる・・・というよりは、

 

恐ろしいと思う。

 

 

 

国を動かす権力のある人達が、

 

自身の立場を守ろうとして、

 

もっと上の権力者に媚びる姿が常態化していることが、

 

 

私は怖いと思う。

 

 

 

一旦歪んでしまった体質は、

 

もう誰も、正せないのではないかと思ってしまう。

 

 

そういう世界は、ドラマの世界だと思っていたから、

 

今までは、ドラマも楽しめた。

 

でも、最近は

 

どうも、そうではないような気がする・・・

 

だから、

 

今回見た、この『バッドガイ2』というドラマが、

 

とっても気分が悪い。

 

現実にありそうな気がしてきて。

 

 

 

 

「毒をもって毒を制す」

 

という言葉がある。

 

ある悪に対して別の悪でもって抑え込む。

 

ということだけど、

 

本来、警察や検察というところでは、

 

そういう事はしない。

 

違法な行為で集められた証拠は証拠能力を失うし、

 

脅迫や拷問等の暴力で得た証言もまた使えないのだから。

 

 

しかしながら、

 

もし、政権の中枢や警察・検察のお偉いさんたちの一部が悪いことをしていたら?

 

これを捕まえるのは至難の業だ。

 

正攻法では到底太刀打ちできない。

 

相手を捉える前に、自分たちが潰されてしまう。

 

相手は自分たちの頭を抑えることができる権力者だからね。

 

人事権を握られたら、

 

きちんと調べられなくなって事件は闇に葬られたりする。

 

検察や警察内で犯罪を犯す者がいたら尚更だ。

 

 

 

この『バッドガイズ2』というドラマの不愉快なところは、

 

金と権力の集中する場所に存在する悪が

 

1つではないというところ。

 

悪が1つなら、それを摘発し潰せば済む。

 

しかしながら、

 

そこには、複数の悪い奴らが集合している。

 

 

彼らは、仲良しこよしの友達ではない。

 

甘い汁を吸おうと、互いに見返りを期待して、

 

微妙な力関係で結びついている。

 

だから、その均衡が崩れると、

 

直ぐに裏切って、新たな立ち位置で悪さをするようになる。

 

極めて、たちが悪い。

 

1つの悪を制しても、そのことで、

 

また別の悪が台頭してくる。

 

悪を成敗したはずなのに、後味の悪さが残る。

 

 

 

 

 

さながら、

 

オセロゲームのようでもあり、

 

違うようでもある。

 

ある場所に駒が置かれると、

 

バタバタと裏返って、

 

形勢が逆転する。

 

ゲームの途中で優勢になっても、

 

最後に、再度全部が裏返ってしまう危険性がある。

 

そんなゲーム。

 

終わってみるまで、勝負の行方はわからない。

 

そういう感じのドラマ。

 

最後までこのメンバーでいくのだと思っていたら、

 

途中で抜けていくメンバーがあって、

 

その展開にも驚かされる。

 

 

 

 

 

 

 

「誰も信じちゃダメです」

 

と言い残して検事が死んだ。

 

 

犯人は見つからない。

 

なぜか?

 

犯人は事件をねつ造できる人物だからである。

 

 

もし、

 

を検挙するハズの検察や警察でが蔓延ったら、

 

いったい、誰がこれを正すことができようか。

 

きっと、無理だ。不可能だ。

 

悪を正攻法で倒す方法が見つからなくて、

 

絶望的な気分になってしまうドラマだった。

 

 

現実はこうなってはならないと思う。

 

 

だから、少なくとも、

 

警察や検察は法の下の正義を貫くべきだし、

 

時の政権に忖度して、

 

立件するか否かの判断を下すようにになってはダメなんだ。

 

と思う。

 

 

 

その為にも、

 

今回の検察庁法の改正は、

 

絶対に阻止せねばならないと、

 

ドラマを見ながら思った。

 

 

 

あぁ、

 

私は別に、安倍政権がドラマのように腐ってる

 

と言いたいわけではないので、誤解なきよう。

 

 

 

ただ、皆が疑っている問題に対して、

 

納得いく答えはいまだ聞けていないな、

 

と思っているだけ。

 

 

 

そういう状態で、

 

検察の人事に関する法律を急いで改正するなんて、

 

何かあるのかと疑われてしまうから、

 

やめたほうがいいよ、

 

という話。

 

 

 

少なくとも、

 

コロナ渦のまっただ中でやる必要はないよね。