2004年にタイ 進出して緒密金属プレスと粘密金型を製造するSJマイクロンのSJは、親会社である韓国のSANGJIN(常進)のイニシャル。バンコクからチョンブリ県を結ぶモーターウェイの終点から14キロほどにある工場へは、最後の数キロはデコボコの悪路だったし、カーナビが無ければたどりつくのが難しい場所。
このような人里離れた工場ながら、工場では、フランスの有力自動車部品メーカーで日本の大手自動メーカーとも関係が深いVALEOやソニー、シャープといった一流企業向けに高粘度金属プレス部品とそれに必要な「順送」と呼ばれる複雑な金型の製造を受注、2010年も前年比2割はアップする売上増が続いている。
韓国の親会社であるSABGIN(常進)MICRRONの本社工場は韓国忠清南道の天安市笠場面にある。
1991年にサムスン・グループから受注、2000年には発電気設備に参入、2005年に韓国初の「ファインブランキング(FB)プレス」と呼ばれる高精度で400トンのプレス加工ができるプレス機械を自社開発したなど、技術力が高い企業。海外の初工場が2004年に進出したこのタイのSJマイクロンだが、続いて2006年にはハンガリーのサムスンの工場内にハンガリーエ場を稼動させている。親会社のSANGJIN・MICRONの会社案内によると、2006年の韓国本社での売上高は4600万米ドルだったが、07年に6000万米ドル、08年7500万米ドル、09年9500万米ドルと文字通り右肩上がりの急成長で、2010年は前年比116%増にあたる1億2000万米ドルの売上高を見込んでいる。
SANGIN・MICRONは当初社名「SANGJIN・インダストリアル社」として1970
年に梅五舷氏が創業、現在まで同氏が社長(代表理事)を務めている。権五絃社長は国立ソウル大学の法学部出身のビジネスマンだが、技術志向で「別世紀の一流企業」であることを目指して同社を育てた同氏は、かつて韓国の金型工業会の会長を務めたこともある。
タイで納入先などがどこも決まっていない状態で、04年に進出してきたが、同年10月にタイ政府投資委員会(BOI)から奨励工場として認定され、同二月から試作生産を開始、
同12月に近くのサムスン・エレクトロ・メカーークスから、テレビ信号の受信機で使われる錫メッキされた薄い鉄板「SPTGを使う部品加工を初受注した。
そしてこれまでにタイで6、7社の主要顧客を得ているが、世界的な有名企業ばかり。VALEOサイアム・システム、HALLAクライメート・コントロール、SONYテクノロジー、SHARPアプライァンシーズなどに加え、最近では日立の業務用掃除機のクランプ、パナソニックのカーオーディオ部品を初受注した。