国宝 見てきました。
国宝 見ました
その感想を書いてみたい。
今まで映画の感想なんて、自分の役者視点で、さらっとしか書いてこなかったのですが
今回の国宝に関しては、自分の備忘録としてもここに書き記したい。
完全にネタバレになるので、まだ見ていない方はここまでにして、
ご覧になってから再読をお願いしたい。
吉沢亮君の演技の素晴らしさは、ここで僕がとやかく言う話じゃないし、いえる立場でもない。
問題は、この映画がヒットしているという観点から思う事だ。
隣で見ていた老婦人二人組が、始まるギリギリまでくっちゃべっている様な人でしたが、
始まるとちゃんと静かにしてくださった。
そして終わったとたんに、良かったわぁ。と感想を口にしていた。
おおよそ、今色んな人が口にするであろう感想だ。
綺麗だった
歌舞伎は大変なんだな
最後、国宝になれて良かった
などなど。
まぁ、深い感情の話には届かない人が多い。
しかし、最近の視聴者の目も肥えているので、さらに深い感想も出てきている。
劇的な浮き沈みの人生を経験する二人の主人公の感情の機微にも触れて、二人に寄り添う女性の、特に主役に寄り添う女性が、何人か入れ替わっていき、すべての女性が身を引いていく。
そのあたりにも触れる感想も多く目にしている。
いや、素晴らしい考察や感想も、僕の目線からは大きく外れてしまった。
正直に言うが、映画が終わって、長い字幕を最後まで眺め、その横のおばあちゃんが感想を言い合っているのを少し待ち、結構遅めにスクリーンを後にし、映画館をゆっくりと出て、外を歩き、駅まで行って、改札を抜けて電車に乗って。
やっとそこで涙が止まった。
もう、とめどもなく流れる涙。
いま、これを書きながら思いだして、又・・・。
なぜここまで、自分の心にざわつきを与えているのか。
それは同じ役者としての生き方に関わるものだからだ。
訳者の矜持、琴線に触れるのだ。
あの、悪魔と契約をした主人公はこういった。
他に何もいらない
俺には無理だ。
俺は何もかも欲しかった。
幸せな家族。自分の帰る家。
何なら安定も欲しがった。
そこに芸への緩みがあったとは言わない。
恥ずかしくない芸の道を歩いていると思う。
しかし、この映画で、芸歴40年になろうという自分の人生の答え合わせをいきなりされたような気分になったのだ。
お前、それでよかったのか?
と、悪魔から心臓を鷲掴みにされた気分だった。
主人公にも負けず劣らずなアップダウンの激しい人生だった。いや、まだ進行中だが。
それでも、その過渡期、僕は守るものがあり、それを守ることを優先してきた。
色んなことをやって、器用貧乏と言われ、驚かれるような資格を多数所持し、何があっても生きていく事。
それが結果、芸の肥やしになると信じてきた。
あそこ迄、純粋に芸だけに没頭できる環境に身を置けなかったのだ。
保障が何もない世界、どんなに有名でも、どんなに実力があっても
いつでも簡単にどん底に落ちる。
その不安定さ。それが怖かったのか、はたまた一人になるのが寂しかったのか。
とにかく、そばにいる人のことを見て、没頭する環境に身を置くことが出来なかった。
その悔しさと、切なさ、そのほかにもある複雑な感情が溢れ返って、涙が止まらなくなった。
これは、今この歳でもう一度奮起しろという強いメッセージなのか、それとも今までの答え合わせだったのか。
前者であることを願いつつ、来年のことを思う。
その感想を書いてみたい。
今まで映画の感想なんて、自分の役者視点で、さらっとしか書いてこなかったのですが
今回の国宝に関しては、自分の備忘録としてもここに書き記したい。
完全にネタバレになるので、まだ見ていない方はここまでにして、
ご覧になってから再読をお願いしたい。
吉沢亮君の演技の素晴らしさは、ここで僕がとやかく言う話じゃないし、いえる立場でもない。
問題は、この映画がヒットしているという観点から思う事だ。
隣で見ていた老婦人二人組が、始まるギリギリまでくっちゃべっている様な人でしたが、
始まるとちゃんと静かにしてくださった。
そして終わったとたんに、良かったわぁ。と感想を口にしていた。
おおよそ、今色んな人が口にするであろう感想だ。
綺麗だった
歌舞伎は大変なんだな
最後、国宝になれて良かった
などなど。
まぁ、深い感情の話には届かない人が多い。
しかし、最近の視聴者の目も肥えているので、さらに深い感想も出てきている。
劇的な浮き沈みの人生を経験する二人の主人公の感情の機微にも触れて、二人に寄り添う女性の、特に主役に寄り添う女性が、何人か入れ替わっていき、すべての女性が身を引いていく。
そのあたりにも触れる感想も多く目にしている。
いや、素晴らしい考察や感想も、僕の目線からは大きく外れてしまった。
正直に言うが、映画が終わって、長い字幕を最後まで眺め、その横のおばあちゃんが感想を言い合っているのを少し待ち、結構遅めにスクリーンを後にし、映画館をゆっくりと出て、外を歩き、駅まで行って、改札を抜けて電車に乗って。
やっとそこで涙が止まった。
もう、とめどもなく流れる涙。
いま、これを書きながら思いだして、又・・・。
なぜここまで、自分の心にざわつきを与えているのか。
それは同じ役者としての生き方に関わるものだからだ。
訳者の矜持、琴線に触れるのだ。
あの、悪魔と契約をした主人公はこういった。
他に何もいらない
俺には無理だ。
俺は何もかも欲しかった。
幸せな家族。自分の帰る家。
何なら安定も欲しがった。
そこに芸への緩みがあったとは言わない。
恥ずかしくない芸の道を歩いていると思う。
しかし、この映画で、芸歴40年になろうという自分の人生の答え合わせをいきなりされたような気分になったのだ。
お前、それでよかったのか?
と、悪魔から心臓を鷲掴みにされた気分だった。
主人公にも負けず劣らずなアップダウンの激しい人生だった。いや、まだ進行中だが。
それでも、その過渡期、僕は守るものがあり、それを守ることを優先してきた。
色んなことをやって、器用貧乏と言われ、驚かれるような資格を多数所持し、何があっても生きていく事。
それが結果、芸の肥やしになると信じてきた。
あそこ迄、純粋に芸だけに没頭できる環境に身を置けなかったのだ。
保障が何もない世界、どんなに有名でも、どんなに実力があっても
いつでも簡単にどん底に落ちる。
その不安定さ。それが怖かったのか、はたまた一人になるのが寂しかったのか。
とにかく、そばにいる人のことを見て、没頭する環境に身を置くことが出来なかった。
その悔しさと、切なさ、そのほかにもある複雑な感情が溢れ返って、涙が止まらなくなった。
これは、今この歳でもう一度奮起しろという強いメッセージなのか、それとも今までの答え合わせだったのか。
前者であることを願いつつ、来年のことを思う。