小林製薬の株価、ストップ安気配 「紅麹」自主回収

 

(9時30分、プライム、コード4967)小林製薬が売り気配。気配値を制限値幅の下限(ストップ安水準)にあたる前週末比1000円(16.51%)安の5056円まで切り下げている。24日、健康被害の恐れがあるとして自主回収を決めた機能性表示食品に含まれる「紅麹(こうじ)」原料について、飲料や食品メーカーなど52社に供給していたと明らかにした。紅麹原料を使った製品を回収する動きも広がりつつある。自主回収に関連した費用が膨らめば業績に悪影響を与えかねないと懸念した売りが出ている。

小林製薬で生産した紅麹原料のうち、自社製品への使用は2割で、8割を他社に販売していた。このうち宝HLD(2531)傘下の宝酒造が23日、原料に紅麹を使ったスパークリング日本酒「松竹梅白壁蔵『澪』PREMIUM〈ROSE〉」の2商品約9万6000本を自主回収すると発表した。紀文食品(2933)も24日、原材料に紅麹を使ったイカの塩辛を自主回収すると発表した。両社の株価は小動きとなっている。