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1941年12月8日 日本はアメリカと戦争を開始した。世に言う真珠湾奇襲攻撃である。
この事実は、何年たっても変わらない。
なぜ、日本がアメリカと戦争をすることになったのか・・
そのことをここで語ることはやめよう。
ただ、真珠湾の奇襲攻撃には今でもいろいろな謎が語られることが多い。
その中でも最も議論に上がることが多いのが
“アメリカまたはアメリカ軍は日本の真珠湾奇襲攻撃を事前に知っていたのではないか”
ということだろう。
これは、何故真珠湾攻撃の際にアメリカ軍空母が一隻もいなかった事実から導かれている疑問なのではないでしょうか?
本書はその謎に、太平洋戦争を取材して迫った作品です。
筆者の取材において、「フォックス」というコードネームにおいて発信されたいくつかの暗号電文は、当時の日本海軍の動きを的確に伝えていたとのこと。
また、「フォックス」の最後の暗号電文が択捉島の単冠湾から発信されていた事実に着目して、本書が書かれています。
物語のテンポはテーマがテーマであるため、軽くはないですが、面白かったです。
(このような本を面白いと表現していいものか・・・気分を害される方がいたら申し訳ありません。)
いろいろな要素が絡み合い、戦争という最悪の事態に発展してしまった事、また、やるからには、なんとか引き分けに持ち込みたいと思う上層部の苦悩。
当時ですら大国であったアメリカが、日本の情報を諜報活動で収集していた。また、その諜報活動には西洋人、東洋人、日本人が関わっていた等、全てがあり得るように思われます。
また、舞台がアメリカ本土、中国、東京ときて最後は択捉島と動いていく中で、その土地の人々の生活と人間関係が描かれていて、一つ一つ心に残る描写になっています。
民族、個人のアイデンティティーとは何なのか?考えさせられる小説です。
同作者の「ベルリン飛行指令」もお勧めです。
ベルリン飛行指令 [ 佐々木譲 ]
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