林家たい平オフィシャルブログ「そら色チューブ」Powered by Ameba-091123_162026.jpg


新潟の燕市で仕事が終わり、その日のうちに京都まで。そこで家族と合流。今日はのってけラジオがお休みだったので、久しぶりの休みをもらい、紅葉真っ盛りの京都観光をすることができました。三十三間堂、高台寺、円徳院、知恩院、青蓮院、みんな修学旅行で周った懐かしいお寺ばかり。最後は夕陽に染まる金閣寺。帰り道、娘が舞妓さんに会いたいということで、祇園辺りを散策しましたが、会えませんでした。

嬉しかったのは、円徳院で長谷川等伯の出世作となる三十二枚の襖絵を見られたことです。狩野派の絵師しか認めてもらえないような時勢の時に、止めるのも振り払い、旧三玄院玄関の襖二枚に筆を走らせました。豊臣家の紋がちりばめられた襖の上から描いたので、お咎めを受けると思いきや、いたく気に入られて、ほかの三十四枚にも描くことを許され、それ以降~長谷川等伯の名前は全国に知れ渡ることになったそうです。

命をかけて、ものごとを成す。その意気込みがはたして自分にあるだろうかと、しばらく問いかけるいい時間ができました。


襖は円徳院にあるのですが、もう四百年の時を経て、お寺で管理するのは無理との判断で博物館に入ってしまうのだそうです。手の届くところで見られなくなるのは寂しいことですね。

それでも出世作のパワーをいただいて帰って来ました。


水墨に もみじが窓から 色を注す