札幌の冬。白い雪が降り積もる大通公園を歩くと、遠くから楽しそうな声が聞こえてくる。毎年、この場所は幻想的な雪像で彩られ、世界中から観光客が訪れる。
そんな雪まつりを心ゆくまで楽しむためには、どんな宿を選ぶべきだろう。冷えた体を温める場所、荷物を気にせずくつろげる空間、そして、旅の思い出をさらに特別なものにしてくれるホテル。今回は、札幌・大通公園周辺でおすすめの宿(台湾人向け)を3つ紹介したい。
札幌グランドホテル——地下道を抜けると、冬の街が広がる
札幌駅から地下道を歩くと、そのままホテルのエントランスにたどり着く。吹雪の日も、凍える風を避けながらチェックインできるのは、冬の旅では何よりありがたい。
東館の客室は、まるで都会の隠れ家のように機能的で、洗面台が2つあるのも嬉しい。雪まつりの会場で冷え切った指先を温めながら、次の予定を考える。バスルームは乾湿分離で、シャワーを浴びると一日の疲れがすっと消えていく。
けれど、一つだけ気をつけたいことがある。四人部屋はベッドを並べると、荷物を広げるスペースがほとんどなくなる。スーツケースを開くたびに、どこかの誰かが小さく「すみません」とつぶやく、そんな光景が目に浮かぶ。だからこそ、荷物が多い旅なら、少し広めの部屋を選ぶのがいい。
「地下道からすぐの立地が本当に便利。寒い札幌で、この快適さは代えがたい。」
そう話す旅人の言葉に、頷かずにはいられない。
札幌東急ステイ——旅の暮らしを整える場所
札幌の街を歩くと、ふと「暮らすように旅をしたい」と思う瞬間がある。毎日外食するのも楽しいけれど、少し落ち着いた部屋で、買ってきたものを温めたり、洗濯をしたりするのも悪くない。そんな気持ちにぴったり寄り添ってくれるのが、札幌東急ステイだ。
客室には電子レンジと洗濯乾燥機が備え付けられていて、長旅で増えていく洗濯物を気軽にリフレッシュできる。雪まつりの帰り道、コンビニで温かい飲み物を買って、ホテルの部屋でホッとひと息。そんな何気ない時間も、旅の大切な一コマになる。
ただ、部屋の広さには少し工夫が必要だ。スーツケースを開くと、歩くスペースが限られてしまうので、できるだけ荷物をコンパクトにまとめるのがコツ。とはいえ、大通公園や狸小路市場が徒歩圏内という利便性は、それを補って余りある魅力だ。
「観光にも便利だし、部屋で洗濯できるのがありがたい。札幌に来たら、また泊まりたい。」
そんな声が、旅人たちの心に静かに響く。
北海道札幌大通ラ・ジェント・ステイ——湯気の向こうに旅の思い出が揺れる
雪道を歩き、冷えた体を温めるには、やはり湯に浸かるのが一番だ。札幌大通ラ・ジェント・ステイは、大浴場を備えた数少ないホテルのひとつ。湯気の向こうで、誰かがほっと息をつくのが見える。
このホテルの魅力は、なんといってもその立地だ。
札幌駅と大通駅の間にあり、どこへ行くにも便利。大通公園の雪像を眺め、狸小路でお土産を選び、夜はすすきので乾杯する。そんな一日の終わりに、温かい湯に浸かる時間は、何ものにも代えがたい。
ただ、夜のピークタイムには少し混雑することもある。静かにお湯を楽しみたいなら、少し遅めの時間を狙うのがいい。
「大浴場は広くないけれど、やっぱりあると嬉しい。雪道を歩いた後に、ほっとできる場所があるのは大事だと思う。」
そんな言葉が、ここの温もりを物語っている。
雪の街で、どこに泊まる?
旅において、宿を選ぶことは、その旅の物語を選ぶことでもある。地下道からスムーズに移動できる快適さ、まるで暮らすように過ごせる部屋、そして、冷えた体を癒す温泉。どんな札幌の冬を過ごしたいかによって、選ぶホテルも変わるだろう。
雪が降る札幌の夜、どのホテルの窓から、あなたはどんな景色を見るのだろうか。