上田長尾氏の居城、坂戸城を攻略してまいりました。



麓にあった地図と解説。








地図の左側のルートを登り、右側のルートで戻りました。
(地元の方のお話だと、どっちかというと、逆のほうが一般的のようです)
車は麓に停めないといけません。



山全体が城というか、砦になっているわけですが、普段の生活の場は麓にあったようです。






城主の住む「御館」は最初の写真の場所です。
但しこれらの遺構は、長尾氏時代のものではなく、その後に移封された堀氏の時代のものとのことです。
こんなのも。


けっこう年期が入っています。いつ頃のものなのでしょうか。
この辺り、写真では全くわかりませんが、蝶々の群れがひらひらと舞い、とても幻想的でした。
あれは故郷に帰ってきた彼らの魂だったのかも…、と感傷に浸ってみたり。

でも、余裕こいていたのはここまででした。

平時の空間から離れて、戦時に使われる実城がある山頂に向かいます。

延々と続く山道を、ひたすら山頂目指して歩きます。
山中でも、たくさんの蝶々がいました。
蝶の撮影は難しいですね。




蝶々が写っているのわかります?

山頂への道は、他の方にはどうかわかりませんが、普段運動不足の我々には難路で、何度も休憩しながら、時に這うように進みます。
やっと実城の表示が。


主水郭の側にはこんな表示が。


市役所の方が置きに来たのでしょうか。お疲れ様です…。

やっと山頂です!

絶景。



小さな祠がありましたので、道中の無事を祈りました。



いやほんと、心底祈りました。
案内板。



ひと休みして下山しましたが、難路は変わらず。
階段状に整備されているとはいえ、五十センチくらいの段差があり、うかうかしていると転落しそうなので、道中の花や景色を写す余裕もありませんでした…。
こんな山で生活していた人たちはものすごい健脚だったんでしょうね。
山頂にいるときの水とか、いったいどうしていたんでしょう。登りの途中で、水場跡の表示がありましたけど、そこだって山頂よりだいぶ手前でしたが…。


汗まみれになりながらもなんとか下山し、元の場所に戻りました。
内堀の跡が残っていました。



水辺の花の美しさが目に染みます。





過酷な行軍を終え、人間らしい心を取り戻した瞬間でした(笑)




さて、数年来の宿願だった今回の城攻め、実態としてはただの山登りでした(^^;


ここで、僭越ながら注意喚起をさせてもらいます。

坂戸城は戦国モードの山城、というか、たんに「山」ですので、軽登山程度の装備は必須です。

具体的には、

・襟付きの長袖シャツ、長ズボン

シャツは温度調整ができるもの、ズボンは膝の曲げ伸ばしが楽なゆったりタイプかスパッツなど伸縮性のあるものがお勧めです。
日差し強烈です!虫もいます!!露出厳禁!
雨具や帽子、軍手、ストック(トレッキングポール)などもあった方がいいですね。


軽登山靴
実は、我々は仕事帰りの現地直行だったということもあり、ウォーキングシューズでした。
それでも土まみれになっただけで特段の支障はありませんでしたが、それは天候が崩れなかったため。
足元はよくないので、雨に降られた時のことを考えると、軽登山靴でいくべき!
道中に行き会った皆さんは、ほとんど軽登山靴を着用されていました。
当たり前ですが、サンダルやパンプスは論外です。


・飲料水と携行食

道中には売店や自販機はおろか、給水所もありません。
飲料水は必須です。幾ばくかの携行食も用意しましょう。
少しの時間なら飲まず食わずでも大丈夫!と思うかも知れませんが、汗だくになりますので、水分補給しないと命に関わります
ちなみに、トイレの設備は麓にあるだけで、山中にはありません。しかし、道中でペットボトル500ml飲みきっても、トイレにいきたくなったことは一度もありませんでした。

・無理しない

しつこいようですが、山中にはなにもありません。移動手段は徒歩だけ(多分)。助けが必要となった場合でも、すぐには来ないでしょう。
無理は、禁物です。


なんだか、坂戸城攻めは今が限界だったように感じます。
街中にある平城とは大違いでした。
五年後だったら、無理だったかも。
残るは春日山攻めですが、早いうちに企画しないとね。