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 NHKの番組で刀鍛冶で人間国宝の河内国平氏のインタビューをやっていた。話の内容の深さの思わずつり込まれ全編見てしまった。

 その中から3点.以下ご紹介いたします。

 「銘匠とは良いもをつくるかどうか、などのレベルを言うなやない、良いもの
  を造るなどは人間10年も同じ事をやればできる事です。志の有無が銘匠と
  呼ばれるか否かのちがいですな」
      
                     とは、やはり極めた人のみ識る事だなと思わされた。

 「銘刀と伝わるものは、鍛えられた月が刻まれています。だいたい2月と8月。
  現在の3月か9月です。春分、秋分の頃です。その頃の火入れが一番炎勢が
  安定しとりますのや。そやから、刀を鍛えるのも自然の周期と共にあるゆう
  事ですな」


これは意外だった。鉄の鍛錬さえ、やはり自然の周期を見て行われて来たとは。改めてわたしたち民族の暮らしと風土という事を考えさせられた。

「刀が最も美しく完成した時期は鎌倉末期から室町期です」
現在、日本刀は美術品としてのみ鍛えられているが、美を求めて鍛えられる現代刀よりも、人を斬ると云う実用に供していた時代のものの方が美しいとは、伝統と云うもののすさまじさを思わされた。

天の邪鬼居士(了)