NHKで放送されている僕の大好きな番組『ブラタモリ』で、面白いエピソードがあったので、紹介したいと思う。

 青山通りの名前の起源である、青山家27代当主の青山さんが出演された。家康公が江戸に入る前に関東奉行として江戸入りをして、様々な普請や整備を行った青山家に対し、家康公は馬で走った分だけ土地を与えると申し渡した。その結果、文家を含めて青山通りの中心部分に広大な土地を所有することになる。

 現在でも分家の人たちと集まる機会がままあるそうで、昔だったらなあと良く話になるそうだ。故に、明治維新を成し遂げる一翼を担った坂本龍馬の事はみんな嫌いなのだと。ここで僕は吹き出してしまった。

 更には、おしゃれな街として名高い青山通りの名前の元となっている家系なのだが、ご当主は周りの方から『お前が?』などと良く言われるそうである。


 世は移り行き、様々な物事が解体されて再編されてゆく。日本であろうがヨーロッパであろうが変わりはない。資産と富は分配されるべきであろう。そんな時代の流れの中で一斉に職を失った武家諸氏は大変だっただろうと容易に推測できる。


 今でこそほとんど笑い話で済ませられるだろうが、解体刹那のご当主たちのご苦労は如何ばかりかと慮りたくなる。


 ご当主殿。これからも変わらず明るくお過ごし下さい。