先週、小泉農水大臣の求めに応じる形で、米の一大産地である青森県の宮下知事が訪問して会談を行った。地元青森で流れたニュースでは、宮下知事が小泉大臣に歩み寄りながら、「青森県のお米が皆さんを救う時が来ましたよ」と言い、小泉大臣は「本当ですね」と応え、2人とも笑顔でがっちり握手をした。若い政治家2人が未来を担(にな)って行く姿を垣間見た瞬間だった。
宮下知事は46歳で、小泉大臣は44歳。政治に見た目は関係ないが、宮下知事も爽やかな好青年の風貌である。知事に当選したのは2年前で、むつ市の現職市長を辞して転身した。
現職の三村知事が続投するかどうかが巷の話題にも全く上らない、県知事選の半年以上前から出馬表明をし、その後ばたばたと知事が引退を表明して、青森市長の小野寺氏が後に続いて立候補表明をした。
宮下氏も小野寺氏も自民党所属の政治家だが、自民党青森県連は後から立候補表明をした小野寺氏を自民党公認とすると発表した。これには県民が大ブーイング。慌てて県連が会議を開き、2人とも推薦とする形に変更された。選挙結果は、総投票数59万票のうち40万票余りを獲得しての宮下氏の圧勝だった。
就任当初から精力的に活動し、子育て支援や若者の県内定着などに力を注ぎ続けて現在に至っている。様々な分野の人達の意見を聞く『県民対話集会 #あおばな』をあちらこちらで開催して意見の吸い上げと政治へのフィードバックを繰り返している。その行動力と発信力は僕の記憶する政治家の中でも群を抜いている。
父である元むつ市長、宮下順一郎氏の急逝で国家公務員からむつ市長に当選したのが28歳。爾来、政治の世界に身を置き、自治体の首長を務め続けている。
僕が言いたいのは、政治家は若い方がいいと言うことではない。前向きな姿勢、正直であること、そして行動力など、2人が若くして政治家に必要な能力を備えていることである。
若いから良いと言うことでは無く、抜きん出た政治家である事に年齢は関係ない。
僕は2人の若い政治家に今後とも注目し、応援する。