驚きのニュースが飛び込んで来た。EUがニホンウナギを含む全ての鰻を絶滅危惧種としてワシントン条約の規制種に登録することを提案するというのだ。この提案を進めていくと、9月には議題として提起されそうだ。

 ワシントン条約に登録されると、それぞれの取引が提供国と輸入国によって全て書面で許可、非許可を管理して、その流れにないものは全て条約違反となる。


 そもそもヨーロッパでニホンウナギを規制するとはどういうことだろう。古代からヨーロッパにはヨーロッパの鰻があり、地産地消をしていた。当然のことながら日本でも地産地消をしてきた。資源管理をするのであれば、自分たちの地域の鰻を絶滅させない様に管理する方法と能力を身につけるべきだ。

 日本では、研究機関の垣根を超えて、様々な困難を乗り越えて研究を進め、今の生育環境が成り立っている。それを無視して、鰻が大切な食文化ひとつである日本が締め付けられるかも知れないのは何故なのか。


 ニホンウナギは日本を中心に生育調査が進み、台湾、韓国と共に幼魚であるシラスウナギの資源保護を行い、成魚への養殖に結びつけている。

 実はそのシラスウナギの大量捕獲で資源量が減少している。現在、世界最大の消費国は中国で、その量は群を抜いている。中国の乱獲が原因と言って良い。

 もうひとつは地球温暖化。東京大学海洋研究所が世界で初めて発見した産卵場所であるマリアナ諸島西方海域(海溝域の棚)で孵化した幼生が北上しながら幼魚の段階まで成長できないのではとも推測されている。

 一方で国内での研究は進み、水産総合研センターでは、卵を孵化させて幼生であるレプトケファルスを成魚まで飼育することにも成功している。費用の低減が課題ではあるが、本当に大切だ、必要だ、守らなければならないと思うのなら、日本の様に努力をするべきだ。残す様に、ずっと食卓を飾れる様に努力すべきだ。

 

 理解できない。


 小泉農水大臣に頑張ってほしいと思う。