NHKでドラマ『舟を編む』が昨年放送されていた。聞き間違いでなければ、5月16日火曜日の10時から、地上波でまた放送される様だ。『舟を編む』は三浦しをんさん原作の小説で、2013年に宮﨑あおいさんと松田龍平くんの主演で映画化されている。今般のNHKのドラマでは池田エライザさんと野田洋次郎くんが主演を務める。
その中に柴田恭兵さんもキャスティングされている。「広い大海の中に一筋の灯りが見い出すかの様な」辞書作りに長年携わる国語学者の役を演じる。映画では加藤剛さんが演じた深みのある役だ。僕は今回のドラマでは柴田恭兵さんが楽しみでたまらない。
僕は柴田恭兵さんの大ファンである。若く眩しい舞台役者の頃は知らなかったが、『あぶない刑事』で一気にファンになった。ちょっと適当で情けなさげだが、正念場になるととてつもなくスマートでかっこいい。
その後、エド・マクベインの原作をリメイクしたNHKドラマ『他人の関係』では、暴力とは無縁の弁護士を演じた。その知的さとクールさ、その陰に深い愛情を持つ主人公を好演した。
続いて映画『べっぴんの街』では神戸の街を舞台に、非合法の組織に立ち向かうスマートな武闘派探偵を演じた。そのファッションからセリフまで全てがかっこよく、本木雅弘さん演じる若頭と共に神戸の街を駆け巡った。僕はこの映画でコロナビールを知り、ライムを挿して飲むのが大好きになった。
NHKドラマ『この声をきみに』では、竹野内豊さん演じる数学教師が迷い込むかの様に朗読教室に誘(いざな)われ、やがて主催者の柴田恭平さん演じるフリーアナウンサーに出会う。彼は慈しみ深く人の悩みを包み込んでくれるオーラに溢れ、ゆっくりと見守ってくれる存在。
歳を重ねても、白髪になられても尚素敵な柴田恭兵さん。
演じる姿をもっと観たい俳優さんだ。