大相撲は昨日中日を終え、綱取りを目指す大関大の里が無傷の8連勝で、幕内でただひとり勝ち越しを決めた。今後の展開が非常に楽しみだ。


 青森県はかつて相撲王国と言われた。現在は尊富士が幕内で奮闘しているものの、あとは十両に宝富士と錦富士がいるだけだ。なんと、3人とも伊勢ヶ濱部屋に所属する力士だ。

 青森県出身力士の中でも突出して強かったのが、旭富士だと思う。関脇時代に稀代の名横綱である千代の富士と争って初優勝した。その後大関に昇進し、12勝から14勝の成績を重ねて、途中1年間膵臓炎に苦しんで成績を落とすも、およそ2年半後にまた千代の富士と優勝を争って連続優勝し、横綱に昇進した。

 現在の伊勢ヶ濱部屋は多くの関取を輩出している。幕内では、先般引退をした横綱照ノ富士、尊富士、翠富士、熱海富士、伯桜鵬と、若手の人気力士が多い。

 その伊勢ヶ濱親方が7月の本場所前に誕生日を迎えて65歳となる。相撲協会の規定で定年を迎える。部屋持ちの親方も通常であれば引退するが、参与として残るのではないかという記事も見かける。

 7日目に解説席に座り、静かな語り口で最後の解説を務め終えた。昨年亡くなった元横綱北の富士の解説も大好きだったが、伊勢ヶ濱親方の解説が聞けなくなるのはやはり寂しい。


 解説席の親方は「今までと何も変わりませんよ」と話していたので、おそらくは部屋に残り指導をするのだと思う。


 ついでと言っては失礼かもしれないが、解説の方もよろしくお願いしたい。