昨年2月に、僕と妻と今は亡き愛犬を、イラストレーターに描いてもらった。『X』上で『ぺーちゃん』というハンドルネームで、可愛らしくていたずら好きな妖精たちを中心に、食べ物やらイベント風景やらを投稿しているフリーランスのイラストレーターだ。

 描いてもらうにあたり、写真を送り、犬とのエピソードも伝えて、2人と1匹を描いてもらった。その中には、現在の僕と妻の姿の間に、今はもういない愛犬が同時に存在している。


https://x.com/peechandesign/status/1764192766350049553?s=46&t=NYX-_ahxAHPIXx1AmduzrQ


 愛犬は40年近く前に他界し、写真もないまま僕と妻の思い出の中に生き続ける。その後僕たちは結婚して様々な経験をした。子育てを頑張り、僕は仕事を必死にこなし、住宅ローンを完済し、両親を見送った。大好きな娘は今、医師として研鑽を積んでいる。


 描いてもらってつくづく思う。ペーちゃんによって切り取られた夢の様な一瞬は、愛犬と出会って一緒に遊んだ日々も、以降の僕たちの人生の濃淡も全て優しく包み込んでいる。


 楽しさと共に、悲しみも辛さも混ざり込んだ人生最高の笑顔がここにある。


 その中には確かに僕たちがいる。


注)ペーちゃんには様々な依頼が可能です。『X』にてご連絡を。