劇団四季による『バック・トゥー・ザ・フューチャー』のミュージカルが上演された。人気映画の国内初上演ということもあり、チケット発売日から程なく半年先まで完売になったのだそうだ。原作の人気の高さが窺えるエピソードと言えよう。
僕も若い頃に観た。映画館へは二度行って、計4回観た。面白くて面白くてストーリーどころか場面展開も頭に入ってしまい、最後には、面白いシーンやセリフの前に、一人だけぷっと吹き出してしまっていたほどだ。
突拍子もないストーリーは滑稽とも思えるセリフとリズムで進んで行く。命の危険からデロリアンに乗り込み、期せずしてタイムワープしてしまうスリリングな展開から急転、納屋に突っ込んで昔に戻ってしまう。そこから、様々な時代ギャップを感じさせてくれるシーンが目白押しだ。
主演のマイケル・J・フォックスは、この納屋に突入するシーンでクランクインをした。実は、主役のキャスト変更があって、彼は急に起用された。そこで監督は、長ゼリフとか掛け合いとかの無いこのシーンから入らせてくれた。何とも言えない優しいエピソードである。ともあれ、この映画で主役デビューを果たした彼は、その後、様々な映画で様々な表情を見せてくれることになる。
彼が演じるマーティのみならず、クリストファー・ロイド演じるドク、そしてお父さん、ビフと、どのキャラクターの存在も際立っている。お母さん役のリー・トンプソンもキュートだった。キャスティング、演出、脚本全てが噛み合ってこの名作が成り立っていると感じる。
書いていて、もう一度観たくなってきた。
他にも観なければいけないものが沢山あるというのに困ったものだ。