さあ、年が明けた。丁寧に作ったお節を頂き、焼き肉を食べにも行った。娘も大晦日から帰ってきて、二泊してくれた。お祭りの様なわくわく感がまだ残っているのがとても嬉しい。

 テレビでは特別番組が目白押しで、観る観ないの選択をしつつ録画をしている。週が明けるまでは特別編成の番組表でそのわくわく感を続けさせてくれそうだ。

 ひと段落すると大相撲の初場所が始まる。大関になって、先場所、待ち焦がれた初優勝を果たした琴櫻の横綱昇進にも期待がかかる。


 昨年の春場所、青森県金木町出身の尊富士関が新入幕にも関わらず、幕内最高優勝を遂げた。14日目に右足の靭帯を痛めながらも千秋楽に強行出場し、自らの勝利で初優勝に花を添えた。スピード出世で大銀杏が結えない『ちょんまげ力士』の優勝に角界が湧き立った。優勝直後、地元テレビ局は連日尊富士関や彼の周辺のニュースで賑わっていたのが懐かしく思い出される。

 中でも僕のお気に入りは尊富士のおじいちゃん。インタビューで心境を聞かれると「ほっぺさチューしてな」(してな=したいな)と言って頬を緩ませた。そのあと「こったこど喋れば叱らいるべな」(叱らいるべな=叱られるだろうな)とも。愛情の深さと関係性の近さが感じ取れる素敵な言葉だった。

 あれからどうですかと半年後に質問されると「子供だぢがみなして、おじいちゃんチューしたのって聞いできてよ〜」と、楽しくも困った様な表情で答えていた。

 テレビに何度も映って一躍有名人になってしまったお母さんも、「あっ!お母さんですね」と声をかけられ、一緒に写真を撮ってもいいですかと聞かれるそうだ。その度に「えっ?私でいいんですか」と聞き返していると言っていた。


 県出身力士はもちろんのこと、ごひいき力士の活躍する姿を見られるかと思うと、初日が待ちきれない。