BMWの中古車を仕上げるにあたって、避けては通れない工程があります。
もはやBMWでは定番の、クロームメッキのモールの曇り。
すごく頑固で、コンパウンドで磨いたくらいじゃ、
まったく落ちなかったりします。
これはBMWに限った話でもなくって、メルセデスやVWやアウディもあるので、
ドイツで一般的なモールの素材と、日本の気候が合ってないんでしょうね。
今回はクロームメッキではなく、
艶ありで真っ黒な、ハイグロス・シャドウラインってモールです。
私の記憶なので曖昧ですが、
たしかE38系7シリーズの最上級モデルの、
750iLのセンターピラーに装着されたのが最初じゃなかったかな?
その後にE39系のM5や540iのMスポなどのお高いモデルに装着される、
特別なモールだった印象があります。
E46系のMスポあたりからは装着率がグッと上がってますねー。
出た当初は「モール磨きから解放されるじゃん!」って喜んだ記憶がありますが、
残念なことに、ハイグロス・シャドウラインでも曇るのは一緒で、
すごくガッカリした記憶もあったりします。
なんだかんだで、素っぴんグレードの艶なしブラックが一番手入れが楽チンなんですよね。
このクルマはまだまだマシな方です。
ひどい状態だと、虫食いされたみたいに塗装が浸食されてるので。
前述の通りに、コンパウンドとかピカールでは落ちないので、
専用の磨き剤を使って、邪念を振り払って心を無にして、ひたすらウエスで磨きます。
ここまでキレイになれば、まぁ良いんじゃないでしょうか♪
私の経験上なので、根拠は全然ないんですが、
モール部分とピラー部分は素材と塗装が違ってるらしく、
ピラー部分は色が落ちやすくて、黒から茶色に退色することが多く、
モール部分は研磨剤が多い磨き剤を使って、
ピラー部分は攻撃性が少ない磨き剤を使ってます。
この作業、常に指を押し当ててるので、終わる頃には指の力が無くなります…。
というか、体力と精神力の限界で作業を終わらせる感じですかね(笑)
私の乗ってるBMWも、ハイグロス・シャドウラインなのですが、
いろんな磨き剤の実験台(というか人柱??)なので、
場所によって曇りが落ち切ってなかったり、色が違ってたりします(笑)
ではでは。