二〇〇九年 冬


時代はお笑いブーム真っ只中。


毎年のように


新しいスターが生まれ


それに憧れ、多くの若者たちがこの世界に入ってくる。


だが


その影には


夢に破れ


去っていく若者もたくさんいる。


しかし彼らは決して辞めたくて辞めたわけじゃない。


笑いを生み出す為に


その裏に隠れた努力。


テレビに出る為に


劇場に出る為に


毎週のように行われるネタ見せ


その為に何本もの新ネタを用意しなければならない。


「出来ないなら、いいよ。他に代わりはいくらでもいるから」


と言われてしまう、この世界。


若者たちは精神的に追い込まれ


常に競争を強いられるプレッシャー。


華々しいテレビの世界では決して描かれない


そんな若者たちの苦悩と現実。


僕たちの青春はここにある。


無我夢中で駆け抜けていった二十代。


全てはお客さんの笑顔を見る為に


あの頃の僕はそれが全てだった…。




自伝的小説『夢のおわり』