田吾作「今回は田吾作ファームで栽培中のトウガンの品種を紹介する。」
「トウガンは東南アジア原産でウリ科トウガン属の植物である。」
「名称は旬の夏に収穫して冬まで貯蔵できるほど日持ちすることから冬瓜 (トウガ) と呼ばれ、それが転訛してトウガンと呼ばれるようになった。」
「日本では平安時代に書かれた『本草和名』という文献にカモウリとして記載があり、古くから親しまれてきた野菜であることが分かる。」
「果実は近縁種のユウガオより果皮と果肉がやや硬めで、味は控えめで癖がないので様々な料理に使用することができる。」
トウガンの種類
「大丸トウガンは日本本土原産で、昔の日本で主流だった種類で、サイズは大きく、形は丸型で、完熟すると表皮に白い粉が吹く。」
「長トウガンは日本本土原産で、果実の長さは約25~30cm、形は細長く伸びるものや長楕円形をしており、完熟すると表皮に白い粉が吹く。」
「沖縄トウガンは沖縄原産で、現代の日本で主流の種類で、色は鮮やかな緑色、形は楕円形で、完熟しても表皮に白い粉が吹かない。」
「その他に小丸トウガンとミニトウガンがあって、果実は約20cmで重さは約2.2kgで扱いやすく、果肉は白色で柔らかい。」
「名称は夕方に咲いた花が翌日の午前中には萎んでしまうことに由来していて、平安時代に書かれた『源氏物語』では夕顔という登場人物がいる。」
「これはヒルガオ科のアサガオやヒルガオやヨルガオにちなんだ名称だが、ウリ科のユウガオは完全に別種で果実ができるのが特徴だ。」
「古くから口承文芸のモチーフになっており、民俗的にはハレの日に食べられ、陽気や作物の豊凶を予兆する年占作物として作物禁忌も存在した。」
「果実は煮物や汁物や炒め物などトウガンのように食べることができ、果皮は薄くてかんぴょうを作ることにも利用されている。」
「表面に白い粉が吹き、味はタンパクでサッパリしている。」
「生育旺盛で耐暑性が強く栽培しやすい豊産性だ。」
「病害虫抵抗性は特にないので、栽培期間中に農薬を散布して防除する必要がある。」
「果実の重さは約3~5kg、果皮は緑色、果肉は白色だ。」
「表面に白い粉は吹かず、味はタンパクでサッパリしている。」
「耐暑性が強く、丈夫で手間がかからないため栽培しやすい。」
「病害虫抵抗性は特にないので、栽培期間中に農薬を散布して防除する必要がある。」
「現在の日本で主流の沖縄トウガンは1972年の沖縄返還以降に普及して生産や品種改良が盛んになり、近年では大阪特産品としても販売されている。」
「沖縄ではトウガンをシブイと呼んでいて国内生産量は日本一で、シブインブシーという味噌煮は夏に食べる定番の料理として親しまれている。」
「果実は95%以上が水分で低カロリーのためダイエット向きの野菜でもあり、ヘルシーな味わいで夏に適していると言えるだろう。」
「皆さんも家庭菜園でトウガンを栽培しては如何だろうか?」