「正式には和名でツルレイシと呼ばれており、特有の香りと苦味を楽しむために未熟な緑色のうちに収穫して食用にしている。」
「長らく日本本土ではマイナーな野菜だったが、2001年にNHKで放送された『ちゅらさん』という沖縄を描いたドラマで一躍有名になった。」
「現在では日本中で沖縄の方言であるゴーヤと呼ばれており、豆腐や野菜などと炒めたゴーヤチャンプルーは沖縄料理として人気が高い。」
ニガウリの果実の烈開
「果実は収穫した後でも常温で放置すると熟して烈開する性質があるため、必ず冷蔵庫に入れて低温で保存する必要がある。」
「黄色くなって完熟した果実は甘味が増して生食することができるが、食感が悪くなるため一般的に価値が下がって好まれない。」
「野生では黄色い果皮と赤色で甘味が強い仮種皮で鳥を誘引して種を食べさせ、フンによって種子散布が行われるというメカニズムになっている。」
「ちなみに赤色の仮種皮に覆われた亀のような形の種は発芽するが、市販されている緑色のニガウリは種が未熟なため発芽率が低い。」
田吾作「台湾でも沖縄のようにニガウリが好まれて食べられているが、緑色の果実より中国の福建省から持ち込まれた白色の果実が出回っている。」
「この白色のニガウリは緑色のものより苦味が少なくて見た目が美しいため、台湾の主要な農産物として外国に輸出されている。」
「現地では煮物やスープなど様々な料理に利用されているが、その中でも特に人気なのが白ゴーヤジュース (蜂蜜苦瓜原汁) だ。」
「これはニガウリを中心に構成したミックスジュースで、蜂蜜や野菜やフルーツなどで甘味と苦味を融合させた味で屋台などで販売されている。」
「一般的なジュースより見かけることが多く、美肌効果や疲労回復のある健康的な飲み物として親しまれていて観光客にも人気がある。」
「果実の長さは約30~35cm、直径は約8~10cm、重さは約500~800g、果皮は緑色、果肉は緑色だ。」
「肉厚でみずみずしくて食味が良い。」
「加熱しても壊れにくいビタミンCが豊富に含まれているため夏バテの防止に最適だ。」
「病害虫抵抗性は特にないので、栽培期間中に農薬を散布して防除する必要がある。」
「果実の長さは約30~35cm、直径は約8cm、重さは約700g、果皮は白色、果肉は白色だ。」
「苦味が少なくてサラダにも適している。」
「願寿ゴーヤーよりイボが丸くて大きいため輸送性が良い。」
「病害虫抵抗性は特にないので、栽培期間中に農薬を散布して防除する必要がある。」
「苦味が強いという癖があって好き嫌いが分かれるにも関わらず、日本本土で一般的な野菜になったのは珍しいケースかもしれない。」
「現在では沖縄以外でも家庭菜園で栽培される野菜として人気があり、ツルが長く伸びるため緑のカーテンにも利用されている。」
「その一方で子供が嫌いな野菜のトップにランクインしているが、ビールやゴーヤチャンプルーなどは苦味を楽しむ大人の味だと言えるだろう。」
「皆さんも家庭菜園でニガウリを栽培しては如何だろうか?」