田吾作「今回は田吾作ファームで栽培中の唐辛子の品種を紹介する。」



「唐辛子は中央アメリカから南アメリカが原産でナス科トウガラシ属の植物である。」



「クリストファー・コロンブスがアメリカ大陸を発見した際に、唐辛子を胡椒だと勘違いしたため英語でred pepperと呼ばれるようになった。」



「名称は唐から伝わった辛子という意味で、日本には16世紀にポルトガル人の宣教師を通じて伝わり、観賞用や毒薬や凍傷予防などで使われた。」



「旨味を重視する日本料理では唐辛子は刺激が強すぎたため薬味として使用されるだけで、外国のように唐辛子料理が考案されることはなかった。」





七味唐辛子 (やげん堀)





田吾作「七味唐辛子は江戸時代に漢方薬として生み出されたロングセラー商品で、1625年 (寛永2年) には江戸の両国薬研堀で販売されるようになった。」



「ゴマを加えることによって江戸っ子の舌に応えた七味唐辛子は、食事とともに薬味が取れるということで大評判となった。」



「特にやげん堀という店では最上級の原材料を客の目の前で注文通りに調合したことで評判を高め、好みの七味唐辛子を販売することに成功した。」



「これが七味唐辛子の使い方の由来で、食文化が多様化した現代でも約400年前と変わっておらず、日本中の家庭に常備されるほど普及している。」



「現在ではNANAMI TOGARASHIとして外国にも輸出されており、現地人の嗜好に合わせて様々な原材料が使われている。」





文禄の役 (1592~1593年) 慶長の役 (1597~1598年)





田吾作「唐辛子を料理に多用する朝鮮には戦国時代に豊臣秀吉の朝鮮出兵で伝わり、1715年に書かれた『山林経済』という文献に初登場している。」



「韓国産の唐辛子は辛味が弱くて香りと甘味が強いのが特徴だが、これは韓国が日本より冷涼な気候であることに起因している。」



「つまり辛味成分のカプサイシンは温暖な気候ほど増える性質があり、種子の散布戦略で哺乳類の動物に食べてもらって拡散させているのだ。」



「そのため韓国料理は見た目ほど辛くはなく、厳しい冬の寒さを乗り越えるために唐辛子が多用されるようになったものと思われる。」



「元々キムチは山椒を香辛料として使った白キムチが主流だったが、18世紀以降に栽培や加工が簡単な唐辛子が代用されるようになった。」





佐藤政行種苗: 南部大長南蛮





田吾作「これは佐藤政行種苗の南部大長南蛮という唐辛子である。」



「果実の長さは約10~12cm、揃いの良い豊産種で、岩手を代表する激辛南蛮だ。」



「青果のうちから辛味があって、熟すれば深紅色になって辛味が増し、乾燥すれば調理用になる。」



「焼き唐辛子や油炒めや天ぷらなどに適している。」



「病害虫抵抗性は特にないので、栽培期間中に農薬を散布して防除する必要がある。」





トーホク: 光輝





田吾作「これはトーホクの光輝という唐辛子である。」



「本場韓国系のキムチ用の唐辛子で、香りと甘味が強くて辛味は弱い。」



「辛味と甘味が調和していて、未熟なものは生食することができ、完熟したものはキムチに適している。」



「枝が折れやすいので、支柱で固定して栽培した方がいい。」



「病害虫抵抗性は特にないので、栽培期間中に農薬を散布して防除する必要がある。」










田吾作「このように唐辛子は胡椒と勘違いされて大西洋を渡り、やがて世界各地に広まって唐辛子料理という新しいジャンルを生み出した。」



「辛味というのは正確には味覚ではなく、ワサビなどと同様に刺激による痛みのことで、実際には体温は上昇しないものの灼熱感を感じるのが特徴だ。」



「世界的に唐辛子料理があってワサビ料理がない理由は、食べたときに脳内麻薬のエンドルフィンが分泌されるかされないかの違いだろう。」



「この小島よしお君の何かを悟ったようなほほえみに騙されて、世界一の辛い唐辛子を食べたら死にそうになるので注意してほしい。」



「皆さんも家庭菜園で唐辛子を栽培しては如何だろうか?」














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