田吾作「今回は個人の農家でジャガイモの品種改良に挑んだ俵正彦さんの偉業について紹介する。」
「日本のジャガイモの品種は約100種類くらいだが、そのほとんどが種苗会社などの公的機関で多大な費用と時間をかけて開発されている。」
「そんな中でジャガイモの品種改良に人生を捧げた個人の農家が存在した。」
「俵正彦さんが開発したジャガイモの品種は15種類だ。」
「品種名はタワラムラサキ、タワラヨーデル、タワラマガタマ、グラウンドペチカ、サユミムラサキ、タワラアルタイル彦星、タワラ小判、タワラ長右衛門宇内、タワラポラリス北極星、タワラマゼラン、タワラビーナス、タワラワイス、徳重ヨーデルワイス、タワラルパン、朱美呼ヴェガ織姫である。」
グラウンドペチカ
(1996年に出願、2000年に品種登録)
(1996年に出願、2000年に品種登録)
(2005年に出願、2008年に品種登録)
(2005年に出願、2008年に品種登録)
(2005年に出願、2008年に品種登録)
(2005年に出願、2008年に品種登録)
(2005年に出願、2008年に品種登録)
(2012年に出願、品種登録に至らず)
(2012年に出願、品種登録に至らず)
(2012年に出願、品種登録に至らず)
(2013年に出願、品種登録に至らず)
「父親はジャガイモの需要の拡大を予見し、島原半島に栽培を普及させるきっかけを作った。」
「長男の俵正彦さんは小学生の頃から父親に代わってジャガイモの栽培をしていたという。」
「地元の農業高校を卒業した俵正彦さんは、2年間の派米事業に参加して、先進的なジャガイモの栽培と科学的思考を経験した。」
「帰国した俵正彦さんは、薬剤による防除に頼らなくても安心して栽培できる病気に強いジャガイモの品種改良に取り組んだ。」
ジャガイモの突然変異 (レッドムーン→グラウンドペチカ)
「そのために畑を注意深く観察し続け、グラウンドペチカ (デストロイヤー) など15種類の品種改良に成功し、10種類を品種登録することができた。」
「彼によるとジャガイモのような外来種の植物は、新しい環境に適応しようとして猛烈なスピードで突然変異を起こすという。」
「ただこれは多大な費用と時間をかけて品種改良をした種苗会社の反感を買い、行政と衝突することも多く品種登録が認められないようになった。」
「そして俵正彦さんは2018年の夏に享年63歳で孤独に死を迎えた。」
「残念ながら俵正彦さんは享年63歳という若さで亡くなったが、彼が残したジャガイモの品種は現在も生き続けている。」
「日本のジャガイモの約100種類のうち、個人の農家で15種類もの品種を開発したのは知られざる偉業と言えるだろう。」
「これからも俵正彦さんが残したジャガイモの品種は多くの人々に愛されて栽培されるはずだ。」
「皆さんも家庭菜園で俵正彦さんが開発したジャガイモの品種を栽培しては如何だろうか?」