「一般的にコンニャクイモの種芋は病気に感染していないものが販売されているが、念のため殺菌剤などを使って自分で消毒することにした。」
「コンニャクイモは1種類の品種を栽培している。」
「品種名は赤城大玉である。」
赤城大玉
「乾腐病はフザリウム属菌という放線菌によって発症し、根から侵入して導管部を褐変させ、水分や養分を阻害して、生育不良や黄化などで枯死する。」
「白絹病は糸状菌というカビによって発症し、葉柄の地際部分の表面に淡桃色の水浸状病斑が生じて、小葉は葉先から黄化し、葉柄は腐敗して倒伏する。」
「根腐病は葉の周縁部に萎れが生じて黄色に変色し、やがて株全体が萎れて生育が阻害され枯死する。」
「防除対策としては感染した種芋を持ち込まないことが最も重要で、発病株の早期発見に努め、罹病残渣を処分して土壌消毒をする必要がある。」
日本曹達: アタッキン水和剤
田吾作「これは日本曹達のアタッキン水和剤という殺菌剤である。」
「アタッキン水和剤は多くの病害に効果の高いトップジンMと、細菌性病害に有効なストレプトマイシンの混合剤で効果的な防除が期待できる。」
「植物への浸透が強く、優れた殺菌性を示し、予防と治療の効果ともに優れており、細菌性病害と糸状菌の同時防除剤として適している。」
「コンニャクイモの場合は乾腐病、腐敗病の予防に効果を発揮する。」
「使い方はコンニャクイモの種芋を貯蔵前や植え付け前に、アタッキン水和剤の1000倍希釈液に約1時間くらい浸漬するだけだ。」
「Zボルドー水和剤は無機銅剤という塩基性硫酸銅で、糸状菌病害から細菌性病害まで幅広い病害に効果がある。」
「耐性菌の出現リスクが低く、既存剤に対する耐性菌にも有効だ。」
「コンニャクイモの場合は葉枯病、腐敗病に効果を発揮する。」
「使い方はZボルドー水和剤の500~800倍希釈液を種球に散布するだけだ。」
「コンニャクイモは漢字で蒟蒻芋と書くように、昔から病害虫に非常に弱い植物で栽培するのが難しいことが知られていた。」
「それは葉に傷がつくだけでも病気になるほどデリケートで、コンニャクイモの栽培は長年の経験と運任せだったため運玉と呼ばれるほどだった。」
「現在は在来種と支那種との交配による品種改良で以前より病害虫に強くなったが、できれば殺菌剤を使用して種芋を消毒した方がいいだろう。」
「皆さんも家庭菜園でコンニャクイモの種芋を消毒しては如何だろうか?」