田吾作「今回は田吾作ファームで栽培中のジャガイモの土作りを紹介する。」
「ジャガイモは南アメリカ原産でナス科ナス属の植物である。」
「植物は同じ品種であっても土作りによって生育が変わってくるので、肥料を駆使すれば自分だけの味を作ることが可能だ。」
「ジャガイモは15種類の品種を栽培している。」
「品種名はプチじゃが、下栗芋、男爵薯、メークイン、キタアカリ、ベニアカリ、トヨシロ、十勝こがね、北海こがね、インカのめざめ、インカのひとみ、インカルージュ、グラウンドペチカ、ノーザンルビー、シャドークイーンである。」
田吾作「植物には栽培に適した土壌の酸度があって、土作りの際に酸度計で測定して適切な数値に調整することが大切だ。」
「土壌の酸度の調整を疎かにすると、植物が病害虫の被害を受けやすくなってしまうのだ。」
「酸性に傾けるには、ピートモスや硫安や過リン酸石灰や塩化カリや硫酸カリなどを使う。」
「アルカリ性に傾けるには、草木灰や消石灰や苦土石灰や有機石灰などを使う。」
「ジャガイモは栽培に適した土壌の酸度が5.5~6.0pHなので、ピートモスや硫酸カリなどを使って酸性に調整する必要がある。」
連作障害
「植物の生長に必要な栄養素は種類によって違っているため、同じ科の植物を同じ土壌で続けて栽培すると特定成分だけが不足した状態になる。」
「それによって土壌の微生物のバランスが崩れ、病害虫が増加する原因になるのだ。」
「この連作障害を発生させないためには、同じ科の植物を同じ土壌で続けて栽培することを避けて輪作するのが効果的だ。」
「輪作の目安は同じ科の植物の他に、種類によっても変わってくるので、よく調べてから栽培することをオススメする。」
田吾作「種芋の植え付けの4週間前には、住友化学園芸の石原フロンサイド粉剤を土に混ぜた。」
「石原フロンサイド粉剤は土壌に混ぜたり植物の株元に散布するだけで、根こぶ病の休眠胞子に対して殺菌と消毒ができる土壌殺菌剤だ。」
「アブラナ科の根こぶ病、キャベツの苗立枯病と菌核病、ネギの白絹病、ジャガイモのそうか病など、広範囲の病害に優れた予防効果がある。」
「効果が持続して長期間に渡って根こぶ病の被害を抑え、石灰との併用で防除効果が高まる。」
「土壌の中で適度に分解するため栽培する植物に影響はなく、蒸気圧が低いので空気中への揮散はほとんどない。」
サンアンドホープ: 赤玉土 (小粒)
田吾作「種芋の植え付けの3週間前には、サンアンドホープの赤玉土 (小粒) を土に混ぜた。」
「赤玉土は赤土を粒状にしたもので、土壌に含まれる酸化鉄によって赤褐色になっている。」
「赤土は粘土質が高くて栄養素が低いが、保水性と排水性と保肥力と通気性が優れている。」
「ミネラルが豊富に含まれていて、有機質の含有量が少ないため雑菌が繁殖しにくい。」
「ジャガイモを赤土で栽培すると、光合成が活発になって地下の芋にデンプンを蓄積させ、表皮が美しくなって形状が整う。」
「ハイパワーたい肥は様々な微生物を繁殖させることで連作障害を防ぎ、植物の根張りを良くして保肥力を向上させ生育を促進してくれる。」
「成分の配合は米ぬかや酒かすやバークといった良質有機原料、腐植酸、鉄分やホウ素やマンガンなどの微量要素だ。」
「植物の土作りの際に使うことによって、病害虫の被害を受けない栽培に適した土壌にしてくれる。」
「堆肥には動物性と植物性と鉱物性があって、連作障害を防ぐには組み合わせて使うのが効果的だ。」
サンアンドホープ: 硫酸カリ
「硫酸カリは硫酸イオンとカリウムのみを含む即効性の化学肥料で、元肥として使うと酸度を酸性に傾けることができる。」
「主成分のカリウムは茎と根の生長を促進する効果があり、根菜類の肥大と収穫量を増加させるために使われることが多い。」
「ただ硫酸カリがデンプン質のホクホクした食感にするのに対して、塩化カリは繊維質のパサパサした食感にする効果がある。」
「肥料成分の配合は窒素0%、リン酸0%、カリ50%である。」
「ぼかし完熟有機100%肥料は緩効性の有機肥料で、肉粕やレバーや魚粕や卵殻や植物粕などに菌体肥料をブレンドした配合肥料を完熟させたものだ。」
「各種の微量要素や野菜の旨味を引き出すアミノ酸、根張りを促進するヘモグロビン、害虫が寄り付きにくくなる有機燃焼灰などの原材料を使用している。」
「発酵済みなので根に触れても肥料焼けせず、花は色鮮やかになり、野菜は品質が向上しておいしく育ち収穫量が増加する。」
「肥料成分の配合は窒素4%、リン酸4%、カリ2%である。」
「ベニカXガード粒剤は粒タイプの殺虫殺菌剤で、土壌に混ぜるだけで害虫と病気を同時に予防できる。」
「殺虫成分のクロチアニジンは根から吸収されて、薬効が葉の隅々まで行き渡り、害虫の被害から植物全体を守る。」
「微生物のバチルス チューリンゲンシス菌 (B. t. 菌) の作用によって植物の抵抗性を高め、丈夫にすることで病気を予防する。」
「家庭菜園でおなじみの野菜や花や観葉植物などに幅広く使用することができる。」
朝日アグリア: カルシウム肥料
田吾作「次に朝日アグリアのカルシウム肥料を土に混ぜた。」
「カルシウム肥料は土作りの効果を高めて植物の根張りを促進する有機由来の原材料が入っており、土壌と植物を元気に強く育てる。」
「丈夫な植物に育てるカルシウムを含んでいて、堆肥が入っているため緩やかに効いて良い土壌を作る。」
「土壌の酸度を変えない硫酸カルシウムを使用しているので即効性と水溶性が優れている。」
「ジャガイモの場合は表皮が美しくなって食味が向上し収穫量を増加させ、先端部生育阻害、葉縁部黄化、そうか病、軟腐病などに効果がある。」
「リンカリ肥料は緩効性の化学肥料で、リン酸とカリとマグネシウムという栄養素が配合されていて、緩やかに効果が持続する。」
「窒素が含まれていないため、葉と茎の伸び過ぎを抑えることができる。」
「リン酸は花付きと実付きを充実させ、カリは根張りを良くして、マグネシウムはリン酸の吸収を助けて葉の色を良くする。」
「肥料成分の配合は窒素0%、リン酸14%、カリ15%、マグネシウム5%である。」
「ジャガイモの土作りのポイントは、茎と根の生長を促進させるカリという栄養素を多めに含んだ化学肥料を使うところにある。」
「それに対して窒素という栄養素が多いと、ツルボケして葉と茎ばかりが茂って芋が肥大せず病気になりやすくなるので注意が必要だ。」
「また赤土で栽培したジャガイモは特産品になるほど別格の味になるので、できれば赤玉土を使用して土壌改良をするのが望ましいと言えるだろう。」
「田吾作ファームのジャガイモの栽培は続く……。」