田吾作「今回は田吾作ファームで栽培中のジャガイモの品種 ①を紹介する。」



「ジャガイモは南アメリカ原産でナス科ナス属の植物である。」



「野生種はアンデス山脈の標高約3000~4000mに分布している高山植物で、500年頃から先住民がジャガイモの栽培を始めたものと思われる。」



「当初先住民の主食はトウモロコシではないかと考えられていたが、近年の研究でジャガイモの可能性が高いことが分かっている。」



「このジャガイモを1570年頃にスペイン人が新大陸の略奪品として本国に持ち帰り、1600年頃にはヨーロッパ各国に伝来することになった。」





野生種と栽培種のジャガイモ





田吾作「南アメリカから伝わった頃のジャガイモは見た目と味が悪かったため、ヨーロッパの一般家庭にはなかなか普及しなかった。」



「ジャガイモがヨーロッパで最初に普及したのは、プロイセン王国 (現: ドイツ) で三十年戦争が勃発した1618~1648年である。」



「戦争で荒廃したプロイセン王国では食料不足を解消するために、国王の命令でジャガイモの栽培が奨励されて国力を増大することに成功した。」



「それは冷涼な気候でも栽培できて畑が踏み荒らされても収穫量が多く、麦の代用作物として農民に容易に受け入れられたためでもあった。」



「その噂を聞いたフランス王国ブルボン朝でもジャガイモの栽培が始まり、やがてヨーロッパ各国や北アメリカに広まり品種改良が進むようになった。」





ジャガタライモ (洋芋)





田吾作「日本には1598年にオランダ人によって持ち込まれたが、長らく食用とは見なされず、明治時代になってから西洋種が一般家庭に普及した。」



「同時期に伝わったサツマイモが救荒作物として広く普及したのに対して、ジャガイモは当初のヨーロッパと同様に敬遠されたことが原因だった。」



「名称はインドネシアのジャガタラ (現: ジャカルタ) を経由して伝わったのが由来で、ジャガタライモが中略されてジャガイモと呼ばれるようになった。」



「現在でも日本の主要なジャガイモとして食べられている男爵薯は明治時代に伝わり、メークインは大正時代に伝わった古い品種だ。」



「ジャガイモの栽培が北海道で普及したのは、ヨーロッパのように冷涼な気候で米の栽培に適していなかったことが理由だと思われる。」





ジャガイモの肉質





田吾作「ジャガイモの肉質はホクホク系の粉質とシットリ系の粘質に分けられ、煮崩れのしやすさが違うため調理用途によって使い分ける必要がある。」



「粉質の代表的な品種が男爵薯で、ホクホクしていて塩茹でなどに適しているが煮崩れしやすい。」



「粘質の代表的な品種がメークインで、シットリしていてカレーなどに適しており煮崩れしにくい。」



「表皮と果肉は茶色や赤色や紫色などがあって、色の抜けやすさは品種によって違っているため性質をよく調べて調理することが大切だ。」



「またジャガイモには収穫後に芽が出にくくなる休眠期間があり、長い品種は春の栽培に適していて、短い品種は秋の栽培に適している。」










田吾作「このようにジャガイモは当初は食用としての魅力に乏しかったが、品種改良によって現在のように大きくておいしくなったという経緯がある。」



「日本でジャガイモの普及が遅れたのは、温暖な気候で米を各地で栽培していて主食に困らなかったことが理由だと思われる。」



「その日本でも戦時中はジャガイモが主食のように食べられていたのだから、救荒作物として命を救った人口は計り知れない。」



「そう考えると冷涼な気候のヨーロッパにジャガイモが伝来したことは、日本の稲作伝来に相当するだけの大きな出来事だったと言えるだろう。」



「明日の記事ではジャガイモの栽培品種 ②を紹介する。」











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