田吾作「今回は田吾作ファームで栽培中のそら豆の苗の植え付けを紹介する。」
「そら豆は地中海から西南アジアが原産でマメ科ソラマメ属の植物である。」
「10月中旬に種まきをしたそら豆は、お多福という品種が全く発芽しなかったため、打越緑一寸という品種に変更して育苗することにした。」
「そら豆は2種類の品種を栽培している。」
「品種名は打越緑一寸、初姫である。」
初姫
「そら豆は10月中旬から11月上旬に種まきをして、11月中旬から下旬に苗を植え付け、5月中旬から6月中旬に収穫期を迎える。」
「日照条件は日当たりが良い環境が適している。」
「水やりは多湿に強くて乾燥に弱いため、土の表面が乾いたら十分に水を与える。」
「肥料は春に枝を約6~8本くらい残すように整枝した後に追肥を施して土寄せをする。」
そら豆とピタゴラス
「これはそら豆中毒になりやすい人が多かったのが原因で、遺伝的要因が大きく関わっており、地中海や中央アジアや北アフリカの人々に多い。」
「そら豆中毒とは食べたり花粉を吸うことで発熱して赤血球が破壊される食中毒で、場合によっては急性腎不全で死んでしまうこともある。」
「古代ギリシャの数学者で哲学者であるピタゴラスも、そら豆を食べることを徹底的に拒否していて、弟子に至るまで食べさせなかったらしい。」
「なお日本人は遺伝的要因によってそら豆中毒になることは稀なケースで、それほど危険な豆ではないので安心して食べることができる。」
「土作りのベースにはサンアンドホープの花と野菜の土 プレミアム培養土を使った。」
「土壌殺菌剤は住友化学園芸の石原フロンサイド粉剤を使って殺菌と消毒をした。」
「土壌改良剤はサンアンドホープのバーミキュライトを使って保水性と排水性と保肥力を向上させた。」
「連作障害の対策はヤサキの連作障害ブロックW、朝日アグリアのハイパワーたい肥を使った。」
「土壌の酸度は朝日アグリアのハイパワー苦土石灰を使って弱酸性に調整した。」
「農薬は住友化学園芸のベニカXガード粒剤を使って害虫と病気の予防をした。」
「有機肥料はサンアンドホープのぼかし完熟有機100%肥料を施した。」
「化学肥料は朝日アグリアのカルシウム肥料とリンカリ肥料、アミノール化学研究所の微量要素8を施した。」
メネデール: メネデール
田吾作「苗は植え付け前にメネデールの100倍液に約30分くらい浸した。」
「メネデールは植物の生長に欠かせない鉄分を2価鉄イオンの状態で含んでおり、発根を促進して元気な株に育ててくれる。」
「肥料や農薬ではないので毎日のように使用することができ、挿し木や種まきや植え付けや弱ったときの活力アップまで幅広く活躍してくれる。」
「また水分や養分の吸収を高めたり、光合成を活発にする働きがあり、切り口に膜のようなものを作って保護すると同時に発根を促進する効果もある。」
「打越緑一寸はお多福が発芽しなかったため心配していたが、この品種は発芽環境が合ったのか容易に発芽して育っていった。」
「初姫はよく発芽して育ったので先行して苗を植え付けたが、何故か枯れてしまったため、再び育苗しているところだ。」
「植物は同じ種類でも、品種によって発芽環境が違うということを実感した出来事だった。」
「田吾作ファームのそら豆の栽培は続く……。」