「イチゴは北半球の温帯が原産でバラ科オランダイチゴ属の植物である。」
「ヨーロッパやアジアなどでは紀元前から野イチゴが採取されて食べられており、いくつかの品種が栽培されていたと言われている。」
「現在オランダイチゴと呼ばれている大粒のイチゴは、18世紀にオランダ人の品種改良で生まれたもので、元々オランダに自生していたわけではない。」
「オランダイチゴは北アメリカのバージニアイチゴと南アメリカのチリイチゴを交配して生まれ、これが世界各地に広まって栽培されるようになった。」
「イギリスのウェッジウッド製の陶器で知られるワイルドストロベリーの由来でもある。」
「その愛らしい見た目から幸せを呼ぶイチゴとしても知られていて、花言葉は『幸せな家庭』だ。」
「イチゴは冬に収穫されるイメージがあるかもしれないが、ワイルドストロベリーは四季なり性なので真夏と真冬以外はいつでも開花する。」
「果実はオランダイチゴほどの甘味はないが、フルーティーな香りで甘酸っぱく野性的な味をしており、葉はハーブティーなどにも利用される。」
イチゴのランナー
田吾作「オランダイチゴはほぼ全ての品種が一代交配 (F1) のため、二代目は親の遺伝子をほとんど受け継いでおらず同じ性質にはならない。」
「ただイチゴはランナーという伸びる茎を這わせて繁殖する性質があるため、株分けによってクローンを増やすことができる。」
「株分けによる繁殖は親株と同じ遺伝子を受け継ぐという長所があるが、病気まで受け継いでしまうという短所もある。」
「そのためイチゴの栽培は難易度が高く、収穫の機械化が難しいことから、長らく高価な果物として扱われてきた。」
「種子繁殖型のオランダイチゴは世界に数種類しか存在していなかったが、2008年に日本で第一号が誕生し、2014年には第二号のよつぼしが誕生した。」
「日本一のイチゴ王国である栃木県で女峰の後継品種として開発された赤イチゴだ。」
「果実の重さは約15g、色は赤色、糖度は約9.1~10.7度、女峰の特性である形の良さや鮮やかな赤色を受け継いでいる。」
「甘味が強くて酸味は少なく、果肉は柔らかくて果汁が多くジューシーだ。」
「耐病性は特にないので、農薬を散布して防除する必要がある。」
田吾作「エンジェルエイトはオランダイチゴである。」
「家庭菜園用に育てやすく開発された白イチゴで、四季なり性のため長期間の収穫が可能だ。」
「果実の重さは約20~25g、色は白色、糖度は約10.0~15.0度、丸みのある可愛らしい形をしており、フルーティーな香りで甘味が強い。」
「ふっくらして表面の種子が赤色に色づいた頃が収穫の目安だ。」
「耐病性は特にないので、農薬を散布して防除する必要がある。」
田吾作「このようにイチゴはアメリカ大陸の発見によって品種改良が進み、世界各地で栽培されて食べられるようになった。」
「日本では大粒で甘味が強いイチゴが好まれており、『あまおう、さがほのか、さちのか、とちおとめ、紅ほっぺ』が五大品種になっている。」
「現在はとちおとめの後継品種としてとちあいかに移行しており、従来の品種より甘味が強くて酸味は弱くジューシーな果汁が特徴だ。」
「なおイチゴは冬の12~2月頃に売られるようになるが、これは消費者の要望に応えるために早く出荷されたもので、本当の旬の時期は春の3~4月頃だ。」
「皆さんも家庭菜園でイチゴを栽培しては如何だろうか?」