静岡空港の新幹線新駅は設置可能か? | 静岡県議会議員(沼津市)多家一彦のオフィシャルブログ

静岡空港の新幹線新駅は設置可能か?

 静岡空港が開港して7年目を迎えました。


 静岡県では、開港前から直下に走る東海道新幹線に、空港新駅を作る構想を描きました。新駅構想は、石川前知事時代からの、県の肝いり政策の一つでありました。川勝知事は、昨年度から県交通基盤部に新駅担当理事を配置したり、実現可能性を探る有識者会議を開いたりして、東京五輪が開かれる2020年までの開業を目指すと、県議会で所信表明してきました。


今年2月には県の有識者会議が空港直下に新駅を建設する案をまとめ、技術的には施工可能と判断しました。県では建設工事費が、400億円強になるとの県独自の試算を初めて公表しました。ただ、JR東海は、空港新駅構想には一貫して否定的で、俎上にすら上がっていません。


今年度県の当初予算では、10億円が新駅に関する費用とされ計上されていますが、JRとの協議は進まず、その予備費は宙に浮く形となっています。


リオ五輪の只中であり、いよいよ次は東京オリンピック・パラリンピックです。前回の東京五輪ではさまざまな大型インフラ整備が進み、東海道新幹線の開業が大きな目玉となりました。1959年に着工し、1964年に開業した東海道新幹線は県内に、熱海・静岡・浜松の3駅が設置され、その後三島駅、そして新富士駅・掛川駅が設置されています。知事は、次の東京五輪開催に合わせて、新幹線新駅を作ると公言しています。


新駅は起工式から開業するまで4年の年月が必要で、本当に新駅を設置するならタイムリミットになっています。JRとの協議が進まない中、新幹線新駅構想にどう取り組むのか、県の姿勢が問われます。夢物語になるなら、この間の論争はなんだったのか最終判断の時を迎えます。



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