先進国首脳会議が残した静岡への課題 | 静岡県議会議員(沼津市)多家一彦のオフィシャルブログ

先進国首脳会議が残した静岡への課題

オバマ米大統領の広島演説で、G7の政治ショーが終わりました。現職米大統領の広島訪問は米国世論を抑え、歴史を直視する責任を果たしたと評価され、記憶「風化されず」の表現で世界のメディアが注目しました。

2016サミットの開催に当たり、平成26年から総理官邸は、サミット開催希望都市を募りました。広島・神戸・名古屋・静岡・仙台・新潟・軽井沢の6市1町が名乗りを上げ、2年間サミット会場の誘致合戦を繰り広げたわけです。

それぞれの都市には誘致をする明確な理由があったと思います。広島は原爆投下、神戸は阪神大震災、名古屋は自動車産業の牽引都市、静岡は富士山世界遺産、仙台は東日本大震災の復興、新潟はユネスコの和の食文化の原点、軽井沢は世界のリゾート、どこもが切り札を持っていました。

しかし、官邸の考えは、スタートから、広島ありきで進んだといわれます。オバマ大統領は「核兵器なき世界」でのプラハ宣言でノーベル平和賞を受賞しています。その、現職アメリカ大統領を広島に招き、サミットの開催が当初からの夢だといわれました。しかし、アメリカは大統領選挙を控え、今回の広島訪問で落ち着きました。

伊勢志摩サミットは、広島なき後の安倍総理の究極の選択だったといわれています。

アメリカは、日本と世界の核廃絶への世論を考慮し、ぎりぎりの広島訪問となりました。やはり、歴史的訪問と評価されたゆえんです。ところで、首脳会議に先立ち、外務大臣会議・農林大臣会議・エネルギー大臣会議・財務大臣中央銀行総裁会議など、関係閣僚会議が開催されました。

なぜか、開催都市は、サミット誘致に手を挙げた、市町が選ばれましたが、残念ながら、静岡は名古屋とふたつ、選に漏れました。今後理由を尋ねていくつもりでいます。

※今月の雑感は文字色を変えてお届けします。