有徳の人づくりが教育振興基本計画として示されました
「富国有徳」は石川前知事が掲げた静岡県政の基本方針として、広く県民に理解された言葉です。
この造語の発案者は、小渕内閣の「二十一世紀日本の構想」懇談会の設置に際し、委員として迎えられた川勝現知事で、懇談会の座長としてまとめた報告書に「富国有徳」の概念が、盛り込まれました。
その後、小渕総理の死去を契機に、国レベルではこの言葉が失速していきましたが、この思想に同じく共鳴していた石川前知事が、これを静岡県に継承する形で、静岡県政のキャッチフレーズとして「富国有徳・静岡の挑戦」を掲げ、総合計画(平成14年4月策定)に盛り込んだのが始まりです。
川勝知事は県政の羅針盤として、その理念を受け継ぎ、今日に至っています。
ところで、改めて、「有徳の人づくり」大綱が本年2月に新たな教育振興基本計画として示されました。 “社会総がかりの教育の実現に向けて ”をサブタイトルに、有徳の人づくり宣言です。教育における地方創生を実現し、気品をたたえ、調和した人格を持ち、また「富士」の字義にふさわしい物と心の豊かさをともに実現する「有徳の人」を育成するため、
一、「文・武・芸」三道の鼎立を実現します。
一、生涯にわたって自己を高める学びの場を提供し、多様な人材を生む教育環境を実現します。
一、地域ぐるみ、社会総がかりの教育を実現します。
有徳の人づくりについて、川勝知事は県政の基本方針として掲げてきておりますが、焼き直しの印象はぬぐえません。
川勝知事は、ブレずに一貫して取り組んでいる、と言うかもしれません。
※今月の雑感は文字色を変えてお届けします。