のんびり木曽路を
この夏に父を、秋に18歳の愛犬を見送りました。
特に自宅に要介護の犬を残して旅に出ることは中々出来ずにいました。
献身的に介護をしてくれていた家内の慰労を兼ね、11月27日から4泊5日の旅に。
とにかくゆっくりのんびりの旅にしようということで、
今までに4~5回は訪れたことのある飛騨高山を中心に岐阜県を巡ります。
(下調べが必要なく、観光地を精力的に見て回ることもありません)
ゆっくり家をスタート。
高山に着いたら直ぐに宿にチェックイン。ご飯時を待って街に出かけます。
今晩は海の無い岐阜県で魚、・・・何で?って・・・、
何となくね
(ネタも値も人も大当たりの店)
日本海から担ぎ屋さんに頼んで新鮮な魚を仕入れてるのだそうで、3代目若大将は中々の男前。それはそれとして職人さんたちの接客もgood。次も迷わずここになりそうなお店です(笑)
翌朝、ホテルでじっとしているのも何なので白川郷へ。
結局出掛けてしまうんですね
(ガマの穂と合掌造り)
(前回は雪、今回は時雨)
高山駅前から濃飛バスで向かいますが、「トンネルを抜けると雨」(笑)
晴れた日に訪れたことはありませんが、今日のような時雨は趣があります。
岐阜県のみたらし団子、まん丸団子が5つ連らなり甘味がなくて大好物。
地元関西のみたらし団子より好き💛
(私、香ばしい香りに素通り出来ません)
「おいしぃ」
店を見つける度に食べてしまいそうになるけど、年齢を考えてしんぼう辛抱(笑)
長椅子に腰掛けて団子を頬張ると、しあわせな時間が流れます。
高山の町に戻り、前回も訪れた郷土料理の店で食事。昨晩から気になっていた宿の黄色く染まるモミジの高木に誘われ、ふらり、普段飲まないウイスキ-の飲み比べ。
樹木っていいですね。
酔いも手伝い、あとはぐっすり・・・
翌朝は高山を後にして、家内の希望で下呂温泉へ向かいます。
1時間早く宿を出て、昼前の列車発車時刻まで散歩。
(さるほぼと好物)
高山もご多分に漏れず、西洋、東洋関わらず外国の方がたくさん。
古い町並み、店屋ばかりで落ち着きは感じられません。ハ-ドは古そうに見えるけども、私が年齢を重ねて古くなったせいでしょうか、ちょっとつまらない部分も・・・。
とは言いつつ、ありがたく団子にまた手が伸びてしまってます
観光客が多いので仕方がないかもしれませんが、「飛騨牛」「飛騨牛」、「々」、「」・・・ の看板連呼には少々閉口(笑)
朝市を観ながら駅へ向かうとちょうど良い時間。
下呂温泉は飛騨高山から特急で1時間弱。
これで日本三名湯全てのお湯に浸かることに。
(この場所からメイン通りの風景を見ていると、有馬の温泉街と勘違いしそうです)
ここには自動車免許取りたての18歳の時、
能登半島一周の帰りに立ち寄って以来2度目です。若かった(笑)
友達とここに泊まったはずなんだけど、
うん!? どんな所に泊まったとか、お湯に浸かったとか、全く記憶がありません
タクシ-運転手さんに尋ねると、「下呂温泉賑わってますよ」と。ただ、温泉街を散策してみると廃業や老朽化した旅館、裏通りには定休日かどうか分からないけれど、シャッタ-が降りている店もチラホラ。
昭和から令和に時が移り、忘年会や会社の慰安旅行などが流行らなくなり、大規模な宴会場を備えるような温泉旅館は曲がり角を迎えているのかもしれません。
外食で何を食べるかはお店じゃなくて、自分の好みやその日の気分で決めたい。なので定食やコ-スを頼むことがまずありません。
アラカルトの無いお店は×。
旅館での食事はほぼ自分で選べません。ですが、家内は色々並ぶそういう食事が大好き、ここは私も出される部屋食を一緒に美味しく楽しみます(笑)
(下呂駅)
4日目は下呂から大垣に向かいます。
大垣近辺は初めて訪れるので少しだけ精力的に動いてみます!
JRの車内でどこを巡るかを決めます。
検討の結果、
到着した大垣駅で養老鉄道にそのまま乗り換えて養老駅に向かうことに。
(養老鉄道 大垣駅)
(養老鉄道 養老駅)
定休日やメニュ-の扱いが無くて、
高山でも下呂温泉でも食べ損なった蕎麦がきがある蕎麦屋さんを降り立った養老駅近くに見つけて入店。
蕎麦は好みの当たりはずれがあるので、期待半分にして暖簾をくぐります。
(蕎麦も人も大当たりの店)
(蕎麦がき・そば)
岐阜県ですが、お隣の福井県産新そば。
蕎麦は殻も挽いた黒と、更科のような白の2つから選べます。
(お裾分けの箸でつまんだのが白、私の皿の上は黒)
私は冬でも蕎麦は冷た~いのが好み。
白黒どちらもコシや香りがなんともいいですね(笑)
寡黙でも、じわっとした愛想の良さが滲む若夫婦(?)が営む拘りのお店。味も気持ちも満足させてもらって、片道50分と聞く養老の滝に向かってぶらぶら歩き始めます。
(紅葉と養老の滝)
紅葉の時期は混んでいることが多いので、好んで名所に近寄ることはないですが、平日で紅葉も終わりかけだからか、混雑もなくてのんびり散歩になりました
歩き始めは寒かったけど、坂を上るにつれて防寒着を脱ぎます。
今まで見た有名な滝の布引の滝、白糸の滝、那智の滝や袋田の滝。
自然が織りなすそれらは、豪快なものや繊細に見える滝まで個性的です。ここの滝はそんな中にあって素直な滝の印象を受けました。
大垣の町に戻り最後の夜。
(銀杏とニンニク串)
行こうと思った店まで歩くにはとても寒く、道中で見つけた焼き鳥屋に飛び込みました。でも、鶏も接客も期待外れ 残みかけのビールのお供に鶏以外を頼んで早々に退散⤵
改めて当初思った店に向かいます。(寒い~)
暖簾を潜ると、70代のご夫婦2人で営んでられる小さな居酒屋さんでした。
先客がちょうど帰るところで、幸いお客さんはカウンタ-に私達の2人だけ。
陸のものもよばれましたが、
メインに選んだのはまたまた海なし県でのお魚。卸売市場が近くにあるんだそうです。
淡泊なカレイだけど、脂も感じられるしっかりした身をスダチ(?)ポン酢で。旅、やっぱりいいですねぇ(笑)
(活カレイをお造りと骨せんべいに)
ご夫婦の暖かい会話と笑顔、味もさることながらこういう事が旅の思い出に刻まれます。最初から寒さに負けずにここに来るべきでした。
今回の旅、全般的に食事に恵まれたようでありがたいことです。
今日の夕刻には家に帰る日。
好きな時間はアッという間に通り過ぎていきますね。
私のローカル線に乗りたいという希望で。
大垣から1輌の樽見線でガタンゴトン。
乗り鉄だけで終わらずその足で、
西国第33番札所『華厳時(けごんじ)』へ
(立派なお寺)
西国札所の地図があったので何気に見ると、意図して巡ったことはありませんが、有名どころのお寺って結構行ってるもんです。
(たまには二人で写真)
再び大垣に戻って『奥の細道結びの記念館』へ。
目の前に流れる川に、
夜間の港(船町港)の標識として建てられた立派な川灯台(住吉灯台)が。
この水路、江戸から明治にかけて、
大垣城下から三重県桑名との間を物資や人の往来の中心を担ったようです。
橋を見上げると郊外学習でしょう、そこには小学生が大勢。
「この景色を見て感じることを俳句にしましょう!」引率の先生の声が響きます レベルの高い授業!! おそらく生徒は5年生くらいかな。
さすが芭蕉ゆかりの地。
ここから凄い俳人が輩出されるかもしれませんね。
記念館では小学生に紛れ、熱心な先生の解説に耳を傾け、勝手に小学校の授業を久しぶりに受けさせてもらいました。
奥の細道は芭蕉が関東、東京の千住からスタートして、東北、北陸を巡り、最後は敦賀からこの大垣の地で結んだのだと。
先生の分かりやすい説明。それをみんな真剣に聞いて、先生の質問にも的確に答えてます。 (私は「へぇ~そうなんだ」。先生も生徒もすごい)
大垣の最後は駅への帰り道で大垣城へ立ち寄りました。
。
城は建て替えらているので内部に趣はありません。
ただ、ここは家康との決戦に挑んだ石田光成率いる西軍の拠点で、ここから関ヶ原に向かった城。
帰りの電車でその関ヶ原を通り、滋賀県の米原に出て帰ります。こうして岐阜県をのんびり巡る良い旅になりました。
過去に行った郡上八幡を含めて、岐阜県通になったような気分。(錯覚(笑))
合わせてみたらし団子だけでなく、岐阜県の郷土料理もたくさん楽しみました
赤カブ・漬物ステーキ・けいちゃん・そば・あげづけ・飛騨牛など等。好きかどうかは別として地元の料理は外せません。
(漬物ステーキ)
中でも朴葉味噌はアルコ-ルとの相性が良いので、旅の中で4度も。お店によって違いがありますが、具材が多いのは最近の共通項?
私の理想はネギと少量のキノコ程度で味噌中心のやつ。
ほんとうは味噌とネギだけでOK(笑)
(自宅でエノキとネギで楽しみます)
旅行中、理想のそれに出会えなかったので、
生協で200円少しの味噌と半分に切った朴葉が入ったのを7p、自分のお土産にしました(笑)
ぐつぐつ味噌をつつきながら旅を振り返り、次の旅に思いを馳せてみます。
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普段、お店や食事内容の写真をほとんど載せないけれど、とても良かった店を旅の記録として残し、再び行く時にはこのブログを自分の食の参考にしてみます(笑)
* 3回に分けて書きたかったけれどこれも年を越えるので駆け足書に・・・