で、とんちんかんな事に

 

 

ご実家の田んぼを守り、毎年実りの秋に新米を届けてくれる友人が

「今年も収穫したので・・・」と、少し前になりますが連絡をくれました。

 

お米に限らず作物を育てる大変さは、

私の想像をはるかに超えるものがあるでしょう。

 

土を耕し、水を張って苗を植え、雑草を抜いたり手入れを続け、

ようやく収穫できたお米をいただけるというのはほんと勿体ないことです。

 

私も気持ちを込めたものでお礼をしたいのと、

合わせてセカンドハウス完成のお祝いも兼ねて手作りの陶芸品を・・・

 

家に素敵に飾れるものがいいでしょうが、私の腕ではちょっと無理。

 

新米のお礼・・・、考えた末、

美味しいお米を更に美味しくする炊飯用の土鍋と、

よそった白米が映えるお茶碗に決めました。

(勿論、それらは私の主観)

 

ちょこちょこと課題が残る炊飯土鍋を1度作ったことがあるだけですが、

 

それを自分が日常的に使っていて、

簡単にお米が炊けて、とても重宝しているので、

きっと「喜んでもらえる」。そう思ってお礼の品に決めました。

 

 

 

さっそく耐熱粘土をネット注文して・・・

 

 

 

鍋の本体部分は前回より形良く出来ましたニコニコ

容量はほぼ一緒なので、おそらく4合炊きになりそうです。

 

 

今回、更に熱が伝わり難いように、鍋底を2センチ以上とかなり厚めに作り、

点火から炊き上げまでを同じ強火にしながらも、

米を炊くコツ「始めチョロチョロなかパッパ」効果を狙います。

 

いま使っている初代の炊飯土鍋は9分強で火を止めますが、今回作った土鍋はもう少し時間が掛かるはず。

火を消してからの余熱も長く続くので、水加減も少し増やそうかと。

 

 

内蓋も外蓋もサイズ通りに・・・

 

 

ひいき目に見てだけど、ここまでは順調(笑)

 

ところが落とし穴ってあるんですよねぇ・・・

 

お米を届けに来てくれる日が迫って来る焦りと

自分の無知さが失敗の元となってしまいました。

 

釉掛けを済ませたコ-ヒ-カップやお皿など、

できる限り今回の窯に入れたいと欲張り、

窯に入れた鍋の上蓋の一部が棚板からはみ出したまま窯を焚きました。

 

一抹の不安はあったけれど、

少しくらい大丈夫だろうと、都合よく楽観的に目をつむります・・・

 

 

 

 

急がば回れ。後悔先に立たず。・・・実感。

焼き上がった上蓋はこの通り!!

 

(蓋の丸みが・・・)

まん丸だった上蓋、

棚からはみ出した部分が見事に(部分が)歪んでしまった。

 

この歪み、見た目は勿論、

機能的にも大問題なので超特急で作り直します。

作り直すのに耐熱粘土が足りなさそうなので、

 

普通の赤土で成形ダッシュ

ドライヤ-である程度乾かし削りダッシュ

再びドライヤ-で乾燥促進し翌日に素焼きダッシュ

そして釉掛けダッシュ 

三たびドライヤ-で乾かして即日本焼きダッシュ

 

とんでもなく乱暴なことをしているのでしょうね!

(この間反省したばかりの"急がば回れ"は何処へ・・・)

 

 

作り直しの上蓋が仕上がって、

お米を持って来てくれるタイミングにギリギリ間に合いました。

 

(新米)

 

お茶碗は自分が気に入っているものを新たに作りました。

 

 

仕事帰りに届けてくれたので家に上がってもらって、

土鍋のテストを兼ねて初炊き。

お漬物で炊き立ての白米を食べてもらいます。

 

(底厚の分、炊きあげに強火で12分かかりました)

 

土鍋を火にかけて、念のために確かめておきたいことを尋ねます。

 

ニコニコ「新築した家はガスコンロ?」

「IHに」ニコニコ

キョロキョロ「今の住まいはガスやよね!?」

「この間オ-ル電化にしてIHに」ニコニコ

びっくり「・・・」ガーン

 

 

こんなとんでもなく大っきな落とし穴が待ち受けていたとはえーん

自分で掘った大穴あせる

 

 

 

お米はちゃんと炊けましたが、IH環境では土鍋が使えずお礼の品とはいかない!

そして、家に上がってもらってのもてなしが、たった一膳のご飯と漬物あせる

 

差し上げる土鍋で炊いたご飯を楽しみながら、

水加減や炊飯時間の目安を伝えておきたかったのと、

帰宅されてから食事される事を考えて、気を利かせてそうしたんです。

 

が、やる事と結果は何とも(⤵)

 

そんな訳で、お礼の品はご夫婦のお茶碗と、

土鍋の代わりに、一輪挿しと茶高炉を持ち帰ってもらいました。

 

 

今のお住まいは絶対ガスコンロだと思ったのに・・・

根拠のない絶対や、推測の域を出ないたぶん当てになりませんねてへぺろ