来て良かったと思うこと 幾つか
山を登ることが好きかと問われたら「NO」。
山が高かろうが低かろうが。
四次元ポケットからピンク色の扉を取り出すことが出来るなら、多分それ使う
それでも山は好きで(笑)
なので山に行く間隔が開いてしまっても、やめてしまうことはなく、一応、健康管理を兼ねた(?)自分の趣味の一つの積り。先週、そんな私が3日続けて金剛山へ。
体力維持の目的もあるのなら、一夜漬け的な気休め行動では身につかないことは自分がよく分かってる せめて金剛山に毎日コツコツ登っている人の7分の1ぐらいは見習わなくてはね。
さて金剛山、私は大阪側から奈良県に位置する頂上に向かって歩を進めます。
夏場、バスを降りて木々に囲まれる登山道に入った瞬間びっくりです。ジリジリと太陽が照り付けるようなカラッとした晴天の日は特にそれを感じます。車道から登山道へ入る時、まるで目に見えないエアカ-テンをくぐったかのような気温差。
そのひんやりをスッと肌で感じた瞬間、
あ~、来て良かったと思う。-その①です。
(登山道入り口付近)
真夏日~猛暑日予報のこの日、頂上は下界との温度差が更に大きくて
頂上に向かう道は色々あっても、自分の好みのコ-スって自ずと決まってきます。
登りはじめて植林された針葉樹の林を抜けると、広葉樹の明るい緑がパッと広がります。ここ好きです。
(杉林を抜ける所)
晩秋、黄色や赤に染まる木々もいいけど、
私は緑の葉っぱの方が好み。特に初夏の新緑が山の四季の中で1番好きです
そんな木々も真冬には落葉した枝に氷の花が咲き、太陽の光を受け眩しく輝きます。
(樹氷:昨年)
冬山でも比較的手軽に来れる金剛山、雪道をプラスチックのソリで楽しく滑るちびっ子から、葉を落とし見やすくなった林に向かってカメラを構えるバードウォッチャ-の大人までいろんな人に大人気。防寒しアイゼンを付けて登る目的は人それぞれ。
山も季節によって様々な花が顔を見せてくれます。そして落葉樹や風をはじめ、目や肌で大きなスケールの四季を感じられるのがたまらない。そんな非日常的環境の中に短時間でも身を置けることで、山はいいなと感動。-その②です。
やっぱり山はこれ!と思う。-その③は お弁当。
花より団子。
お弁当といっても今回は3日とも市販おにぎり、これで十分(笑)
自然の中で食べる弁当、なんなのでしょうね?
市販品のはどこで買っても、食べても、味は同じはずなのに会社のデスクで食べるより、山で食べる方が断然!って感じるのは!? とにかく外での食事っていいですね。
山道ですれ違う人との挨拶ちょっとした会話がいいかな(笑) 山ならではの良さですね。「挨拶、それはマナ-」そんな堅苦しいことを思って歩いてはつまらない。
すれ違いざま「上は風が抜けて気持ちいいよ!」、「山頂近くの樹氷すごくきれいから溶けないうちにね」、「あともうちょっと!」、励ましの言葉を笑顔と共に掛けてもらうと「よし!」という気持ちになります。そしてなんか嬉しくて幸せ気分に。
今回、しゃがみこんで花の写真を撮っている人にその名前を尋ねたら、「咲き始めのテイショウソウ」だと教えてくれました。秋の花なんですね。
せっかく教えてもらっても、聞きなれない名前は一度で覚えられない⤵
花を見ながら間違った名前を復唱していたら、その人、山道を下りながら振り返りもせず、大きな声で「(笑)違うよ~、テ・イ・ショ・ウ・ソウ」って!
「ありがとう~」、思わずこちらも声を出して笑ってしまった
誰かと深く関わるわけではなく、偶然すれ違う人とのちょっとしたやり取り、いつも会う人のにこやかな会釈、そういうのが何か人の心を豊かにしてくれる気がするんですね(笑) 山歩きならではのこういうの、"いいよな"と思う。-その④です。
この季節、
山頂から少し下った広場にアキアカネ(?)がたくさん群れて飛んでいました。
(赤く染まるのが雄)
(ベンチでひと休み)
これから里が涼しくなるにつれて避暑地の山を下り、生まれた里に戻って来ます。
(麓の田んぼ)
たわわに実る稲穂が金色に輝く頃、その上をアキアカネが舞っていることでしょう。
夏に寂しかった花は、
秋の訪れとともに色んな種類の花を見かけるようになってきました。
水引紐に似た赤い「ミズヒキ」と黄色い「金ミズヒキ」、
名前もこの2人が暮らす場所も同じようだけど、確認してみるとタデ科とバラ科で全くの他人らしい。ならば容姿が似た友達同士ってところでしょうか(笑)
山中、名も知らぬ花が色々咲いていますが、
調べてもすぐ忘れるので、近頃、調べることも少なくなりました。
アザミの蕾。赤い顔をのぞかせています。
もう少し季節が進むと、あちらこちらで濃いピンク色の花が目立つようになります。
先の台風かな?
本格的な秋を待たずして落ちてしまったイガグリがたくさん転げてます。
こっちは真っ赤な実が数粒ぶら下がっています。夏を惜しむような線香花火に似た容姿。風に吹かれるとポトリと落ちてしまいそう。
風雨や病気、寿命で倒れた木の一面を覆うフカフカの苔が鮮やか。よく見ると胞子を飛ばす準備をしてますね!?
そんな倒木の苔の上に杉やモミジ等の種が落ちて芽を吹き、倒木更新が進むので林や森が死に絶えることはありません。街で感じることは少ないけれど、こういう場所に来ると今更ながら「自然の営みって凄い!」って感じますよ。
みんな一生懸命生きている
自然が織りなす目に優しい景色。そしてこんな美味しい空気。それは勿論だけど、
きょうは山に行ってよかったなぁ♪と思う。-その⑤は、
アフタ-ハイキング
「おいしい空気よりおいしい」の?
こういうその後をこれからも適度に楽しみたいなら、
便利ななんて使おうと思わず、自分の足でしっかり汗をかいて登る方がより楽しめるはず!
ひいては健康のためにもね!
翌日の夕刻、
ようやく高い雲が現れました。平地もそろそろ馬肥ゆる秋の到来ですか?