笑顔になります
窯の蓋を開ける時はいつもドキドキ。
そ~っと蓋を開けると、人生と同じ・・・、
全てが思い通りに焼きあがっているわけではありません。
器が出来上がるまでには、
色々な工程が
土を練って、形にして、乾かして、削って、カップならハンドルを付け、更に乾燥、そして素焼き。釉薬を掛け、本焼き。高台のヤスリをかけ、水漏れチェック。
趣味で陶芸を始めるまでそんなことを知る由もなかったので、お店で陶器を購入する時に「ちょっと高いなぁ」と感じることもありました。
今はプロの陶芸家さんの技術の高さや、手間と生業の一端も想像できる部分があるので、器に付けられた値段の捉え方も少し変わりました。
趣味の素人陶芸、
さてと、今回の出来は・・・
抹茶椀
↓
↓
幼稚っぽい絵を(わざとじゃなく本気で)描いて、
釉薬で雪を表現してみました(笑)
へたくそだからこそ味がある!?
窯に入れる時に一番不安だった作品ですが、葉の色や私の技量不足は横のほう~に置けば、それなりの仕上がりにはなりました(笑)
お茶をされている方なら当たり前の話なのでしょうが、冬の寒い間は筒茶碗などを使用するそうですね。(表も裏も知らないので、誤りはご容赦を)
そんなことを聞き、相方の2月の茶道教室に間に合うよう茶碗のサイズをネットで調べながら茶碗を作りを進めたのですが、お茶の先生に器を見られるのはとても勇気のいることなんです。
しかし、コロナ蔓延の影響で生徒の皆さんは "my茶碗" を持参されるそうなので、
それなら、是が非でも・・・というわけです。
これ、お抹茶が似合いそうな器の色も形も私好み。碗の正面も表現できたし、珍しく思い通りの仕上がりになりましたよ(笑) ただ、肝心なお茶の道具として実際に使ってみてどうなのかは?ですが、思わず笑顔
この時期にこうした筒茶碗を使うのは口が狭く背が高いので、お抹茶が冷めにくいからだそうです。茶道、もてなしの心ですね。
ただ器の中が狭い分、茶せんを回しにくく初心者には難しいんだそうです。
3つ目の茶碗は釉薬がイメージより多く流れてしまいました。ちょっと厚掛けしすぎです。加減が難しいですね。高台にはつかなかったけど、棚板の端のそのまた端に置いたので、隙間から下段のカップにポトリ(笑)
こんなのアリなのか、ナシなのか・・・?
一見面白そうにも見えたのですが、もう少し全体的にメリハリがあれば良かったかもしれません。どちらにしても思い通りの結果には至りません。
焼き物って本当に蓋を開けるまで結果が分かりません。だからドキドキ(笑)
気に入ったものが出来れば、思い通りだったかどうかに拘るつもりはありません。偶然でもいいんです。但し、そんな偶然は度々起きるものでもないのでやっぱり意図して作れないとなんです。
C.ドリッパ-とサーバ-
どのドリッパ-も
ペ-パ-フィルタ-のサイズとほぼぴったり(笑)
ドリッパ-の相方、それぞれのコ-ヒ-サ-バ-は水漏れのチェックを終えてから、中の水をカップに注いでみます。
あぁっ・・・⤵ 青のサーバ-の水が口元から器を伝い、ぽとり、ぽとりと雫になってテーブルに落ちます。水切れが悪いんですね。経験やこうした技術不足が思い通りの結果を遠ざけてしまいます。
左右対称の形で、水切れ良い注ぎ口を作るの意外と難しい・・・
3つのサーバ-を並べてみると青いのは口元の形が少し浅いかなって。
コ-ヒ-でテーブルを汚してしまうこのサーバ-は誰が使ってもストレスが溜まるので、花入れに用途の変更をせざるを得ません。青いサーバ-は注ぎ口を意識して改めて作り直したいと思います。
コ-ヒ-カップ、これは問題なく10客出来たと思ったけれど、水漏れチェックの時に内1つから即時の水漏れ・・・、えっ何で?(笑)
通常は漏れたとしても、長時間で下に敷いた紙に水が滲む程度です。
不思議に思ってカップを覗いて初めて気づきました。
冬の夜空に輝く北極星のようなちっちゃな光。そりゃ派手に漏れるはずです。カップの底の削りで、粘土に含まれる砂粒をかきべらで引っかけて出来た穴のようです。
ちっちゃな観葉植物の鉢にでも転身させましょうか?
思い通りに仕上がらないどころか、器の用途すら変わってしまいました(笑)
作る工程では時間をかけ思いを込めて作ります。ただ、そんなこんなで思い描いたように出来上がらないことが多いのが今の現実です。
それだけに、それだけに、
そんな中に思い通りの作品が窯から出て来た時には、思わず顔がほころびます(笑)
陶芸、思い通り行かないから面白い・・・