一石二鳥
辞書によると『「趣味」とは、楽しみとして愛好する事柄』とあります。登ることそのものは辛く、喜びを感じない私の山登り、それは趣味なのか何なのでしょうね!?
そんな私のような者が山の素晴らしい景色を簡単に見られるのも、雨で崩れた道を整備してくれたり、登山道脇の下草を刈ってくれている方達のお陰です。
山道の脇に散らばる葉刈りされた葉っぱを手にした私。
自然の葉を使い陶芸作品の幅を広げてみたいと、同時にその葉っぱを拾うことでハイキングの楽しみを増やしてみたい、そんな気持ちになりました。
少し前の通り雨にモヤが立ち込め幻想的
山に行くのは体力維持の目的があるにはありますが、私の場合は登っている途中に出会うこんな自然の風景や草花を眺めたり、そして、低い山でも登り切った達成感の中、涼しく澄んだ空気を吸い込みおにぎりを食べる(笑)それを愛好しているわけです。
こうして登る楽しさや目的はある程度ハッキリしていますが、それに負けじと、しんどい山登りの億劫さが勝って足が向かないことも・・・
そんな山道を歩いていると草花に目を引かれます。また、面白い形をした葉や好きな形の葉っぱが目が留まることも。晩秋ともなれば草花は減りますが、代わりに様々に色づいた木々の葉っぱで道が埋もれます。
器屋さんや、作陶される方の作品の中にも葉を使った小皿やお茶碗をよく見かけます。
私も過去に一度、金剛山で拾った"コハウチワカエデ"の葉模様を入れた大皿を作って愛用しています。また、自宅の庭のものでも小皿を作りました。しかし、どちらも単発の思い付きで終えてしまっていました。
山登りを趣味に位置付ける必要は何もないのですが、同じ行くのなら楽しみが一つでも増えるに越したことはありません。
単に葉を拾うだけではつまらないですが、次に作るカップにはこんな形の小さな葉っぱが映えるかなどと思いを馳せて葉を探すとなれば楽しそうです(笑)
なぜそれを以前に思いついて連動させなかったのでしょう・・・?
自生している同じ形の葉の株をスマホで撮影し、その画像を電波の通じるところで検索します。
名も知らぬ植物もこうしてスマホのグ-グルレンズというツ-ルで検索してみると、必ずとまではいきませんが正しい名前を教えてくれます。
「モミジガサ」のようです。なるほどモミジの葉の形ようです(笑)
山で拾った葉の名前を調べ、葉を使って作った器の裏に、その山の名と合わせ、草や木の名前を記してみたいですね。
食事の時にたまには話題にのぼることもあるでしょうし、山や陶芸の楽しみがどちらも増えそうで一石二鳥。二兎追うもの・・・にはならないとは思いますが(笑)
こんな風に植物の名前を手軽に調べることが出来るとは、改めて便利な時代だと感じます。
数年前にこの金剛山に生息する「金剛山の野草」という小さな図鑑を購入しました。利用の仕方は多少違うものの、こんなお手軽なツ-ルがあると、少しは売れ行きに影響するんじゃないでしょうかね?
余談ですが、どのような企業も、どのようなヒット商品も、最近では思わぬ畑違いの企業から競合する商品などが現れて、一気にシェアが逆転したり、経営に少なからずの影響を与えることがあるようです。
かつて大手ス-パ-の経営者が「我々の競争相手は携帯電話になる」との旨を言ったことがありました。
収入が限られる中、消費者の携帯への支出の優先順位が上がり、食品や衣料品を少し始末してでも携帯電話にお金をかけようとするという趣旨の話です。脱線話はこの辺で・・・
◆持ち帰った葉はこうして水に浸けて置いたら萎れずある程度保てます。
◆モミジガサについた水気をキッチンペーパ-で取ります。
◆比較的大きな葉ですすが、それが収まる大きさに粘土を伸ばしたら、型を使って決めた大きさに切ります。
◆たたら板を使って7ミリの厚さにスライス。今回2枚取れました。
ちょっと形がいい加減すぎたか・・・
◆模様をつけたい葉を乗せて、再びタタラ板を使って麺棒で葉を圧着
葉を剥がすと・・・
あれ?、粘土が固くなり過ぎた?葉脈が思ったようにはっきり出てないね・・・
◆仕方ないので串で輪郭、葉脈をなぞります。
なんか手順や方法間違ってる?
◆縁を立ち上げてお皿にします
どうも落ち着かない形だ・・・
◆今回は白化粧を施し素焼きをします。
上の皿の葉はなんでしょう?調べるのを忘れてしまいました。
素焼きを終えたら本焼きの準備に。透明釉は面白くなさそうなので、釉薬は黄瀬戸と飴釉ぐらいで試してみようかな?
化粧を施した部分とそうでない所に思うような濃淡が出てくれるのかな?陶芸教室に通った短い間に、もっと貪欲に色々な勉強をしておくべきでした。色々と試して失敗して、自分なりの好みの器を作る方法が確立できるようにしたいです。
山での葉っぱ拾いと、趣味の作陶がうまく噛み合ってくれれば嬉しいですね。
拘りはしませんが、「趣味の低山ハイキング」と自然と口にするようになればそれは最高ですが、山での楽しみ方が一つ増えることは間違いなさそうなので何か嬉しいです(笑)
やっさもっさしながらの金剛登山ですが200回目の登頂間近になりました。金剛山では数千回の方が大勢いらっしゃるのでほんのヒヨっコです。
それでも数回登った数年前には想像すら出来なかった数字。別段数字には興味ありませんが、ゆっくりでも楽しく数字が増えていくように願っています(笑)