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母は母のままで④

 

黙りこくってしまった母をみて、私はようやく自分が何をしていたかということに気がついた。ガーン

 

淑子さんを引き合いに出すことで、

いつのまにか私は母自身を否定し傷つけてしまっていたのではないかと。滝汗

 

 

思えば子育てでも、子供がなかなか親の意に沿わないからといって

兄弟や他の子と比べてはいけないってことは折々に学んできたはずだった。

 

昔テレビのドラマでもよく

 

教育熱心な母親が

「お兄ちゃんはいつも成績トップで一流の大学に入って医者になったのに、まったくあんたって子は!」

 

なんて幼少期からずっと比較され続けてきた弟が、ある時突然

「どうせ俺は落ちこぼれだ❗ムキー」って爆発し・・・叫び

 

なーんて場面があったりして、

 

若かった私は主人公に感情移入して

ドラマ上の母親に対してひどく嫌悪感を抱いた記憶がある。

 

実は私自身も最近2つ違いの姉とよく比較される。

二人でいると、たいてい私は姉のと思われる。爆  笑

姉は服装も仕草も派手なせいか、おっとりして地味な私のほうが『落ち着いてみえる』のだそうだ。

まあ要するに『老けて見える』👵ってことだ。

 

この前など姉の母親と勘違いされ、ほんとにショックだった。チーンガーン

 

年齢に関わらず、

劣っているとみられている方にしてみれば誰かと比較されるのは本当につらいものだ。

 

あーそれなのに

私は母に対して同じ仕打ちをしてしまったんだよな多分。滝汗

 

 

もちろん悪気はないし、むしろ母に『年に負けずにもっと元気になってもらいたい』っていう一心からの

『淑子さん攻撃』(?)だったから(なんとか正当化したい ^^;)

 

母自身もそんな私の思いをわかっていたからこそ、あえてそのことに触れずにいたのかもしれない。

 

しかしそう思うほど尚更切ない気持ちになる私だった。

 

母〜笑い泣き

 

泣🙏泣🙏泣🙏

 

 

そもそも、淑子さんと母は当然ながら生まれも育ちも性格も人生経験全く違う。

 

さらにこれまでかかってきた病気とか、現在の体調だって全然違う

(なにせ淑子さんは胃腸が丈夫で90過ぎても揚げ物や焼肉焼肉大好きなお方^^;)

 

そう、淑子さんは淑子さんの母は母のそれぞれの人生の舞台

80年90年という長ーい歳月を、1日1日一瞬一瞬せいいっぱい生きてきて現在があるのだ。

 

そんなお二人を、未熟な私ごときが自分の価値観だけで比較して優劣をつけたり

母を淑子さん化(笑)させようとすること自体が大間違いだったのだ。

 

みんな違って当然だし

みんな違ってみんないい!(ですよね、みすゞさん笑

 

そうそう

わざわざ母を他の人と比べてストレスや苦痛を与える必要など全くない。

むしろ母が母らしくいられるように、少しでも幸せな時間を過ごしてもらえるように

私はそばで支えてあげればいいんだ。

 

 

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母は「ちょっと足が冷たいなぁ」と一人でブツブツつぶやいて

「よいしょ」と体を折り曲げて、軽く息切れしながら一生懸命に靴下を履いていた。

 

私は母のそばに寄って率直に思いを伝えた。

 

「ごめんね いつも比べちゃって。いい気持ちしなかったよね🙏 

淑子さんは淑子さん、母さんは母さんなのにね・・

 

でも、これからも衰えないように寝たきりにならないように、できることはなるべく自分でやろうね

もちろん大変なときはいつでもちゃんと手伝うからさウインク

 

そう言いながら、もう片方の靴下を履かせてあげた。

 

母は少し間をおいて

「うんそうだよ あたしはあたし!

だけど あんたがたになるべく迷惑かけないように頑張らなくちゃねウインク

 

と言って、いつもの笑顔をむけてくれた。ラブラブ

 

母〜笑い泣きラブラブ

 

 

 

ところで母は6人兄弟の一番上で、田舎の郵便局長の娘だったらしい。

自分でもよく「あたしはお嬢様だったんだ」って言う。

確かに思ったことはズバズバ言うし、ひとに指図するのも得意のようだ。

 

そんな幼少期から染み付いた性格はなかなか治るものでもないだろう。(笑)

 

 

その後も

「ちょっとこれやってよ」 とか「あれとってきて」など細かく指図されることは多い。

たまに私も

「は〜い かしこまりました〜 お嬢様〜ニヤリ」とわざと嫌味っぽく返したりしてささやかに反撃。

そして母と二人で顔を見合わせ笑い合ったりする。

 

 

毎日の介護生活では、イライラしたり腹立たしいことも沢山あるけど

 

今はもう誰かと比べたりはしないから。

 

 

 

母は母のままでいいからね。

 

 

チューリップオレンジチューリップ黄チューリップ赤チューリップ紫チューリップピンクチューリップオレンジ

 

 

 

その後の淑子さんのことだが、

 

現在96歳の淑子さんは最近施設に入居された。

転倒しケガをしても「私まだまだ大丈夫よ」と一人暮らしを固辞していたのだが、

心配した息子さんに懇願されてようやく入居を決めたのだそうだ。

 

なかなか今までのようにお会いできなくなりさびしく思っていたところ、数ヶ月してこの前電話で話すことができた。

淑子さんは

「ここは毎日スケジュールが決まっていてけっこう忙しいのよ

でも、食事も洗濯もお風呂も掃除も全部やってくれるし、 もう快適よ!ウインクチョキ

そうねひとつ不満があるとしたら、毎食老人食だからたまにお肉が食べたくなることねてへぺろ

とおっしゃった。

 

さすが淑子さん!

どこにいても前向きに生きられるってすごい。飛び出すハート

 

 

淑子さんの施設入居を知って「どうしているかな」と心配していた母に、そんなお元気そうな様子を話すと

「あら、それは良かったねぇおねがい」と身内のことのように安心していたようだった。

 

 

そして「春になったらまた会いに行きたいね🌸」と話している。

 

 

 

『母は母のままで』おわり