イケメン版

「ラプンツェル」*7*


夜毎、ファランに隠れ、王子と逢瀬を重ねるミニョ。
そんな、ミニョの身体に変化が起こります。
成人を過ぎても、少女のような体型だったミニョ、王子に愛されることにより、胸は、幾分か膨らみを増し、女性らしい丸みを帯びた身体のラインが見られるようになっていました。

母親のファランにも、ミニョの変化がわかり、ミニョの艶と張りのある若々しい美しさに嫉妬をしながらも、疑いの目が向けられていました。

ある晩のこと、いつものように、ファランを見送り、そのあとに、王子がミニョの元を訪れます。

「ミニョ・・・」

「・・・テギョン様」

会えなかった時間を埋めるように、ふたりは抱き合い、熱い口づけを交わし、そのまま流れるように、ベッド
に倒れ込み、深く愛し合うのです。

「ミニョ・・・愛してる」

「私も・・・愛してます」

誰にも邪魔をされず、激しく求め合い、深く愛し合いながら、ふたりだけの甘美な時間を過ごし、朝を迎え、名残惜しそうに、離れていく・・・そんな、恋人たちの姿を、夜出掛けたはずのファランが、森の木陰から見ていたのでした。

ファランは、まだ、感傷に浸るミニョを呼び出すと、塔に昇ります。

「お帰りなさい、お母様」

まだ、ほんのりと頬を紅く染めているミニョに、ファランは、唇を噛み締めます。
ファランの様子がおかしいと思い、ミニョは、ファランに触れようとします。

「お、お母様・・・」

「・・・穢らわしい!!触らないで、ちょうだい!!アンタに、母親呼ばわりされたくないわ!!」

ファランは、激しいほどの嫉妬と怒りで、ミニョを窓へと突き飛ばします。

「お母様・・・助けて・・・お願い・・・」

窓から吊り下げられるミニョは、恐怖で、顔を歪ませています。
怒りに狂ったファランの顔は、美しい魔女から、醜い老婆の姿へと変わっています。

「・・・アンタなんか・・・こうしてやるわ!!もう二度と、顔を合わせないでちょうだい!!」

ファランは、ミニョの長い金色の髪をハサミでバッサリと切り落とします。

ミニョは、塔の下へと落とされたのでした。



★★★★

ご無沙汰しています。
まだ、しばらくの間は、不定期更新で、ハナシもランダムになりますが、よろしくお願いいたします。

アメンバーの受付は、3/16に締め切りさせていただきましたので、ご了承ください。また、ご要望があれば、期間限定で再開させていただきますので、また、そのときに、よろしくお願いいたします。

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