美男2
~Another Story~

「事実」
*9*


何度、電話をしてみても、同じだった。

・・・・一体、ヒョンニムに、何が、あったの?

良からぬことを考えてしまい、不安だけが押し寄せ、携帯を持つ手が震え、携帯を落としてしまう。

そうだ・・・お兄ちゃんに、電話してみよう・・・

床に落ちた携帯を拾い、震える指で、画面を操作し、お兄ちゃんに、電話をする。
呼び出し音が、何度も鳴るけど、お兄ちゃんが、電話に出る気配はなく、電話を切ろうとしたとき

「・・・・・もしもし」

「もしもし、お兄ちゃん?」

「ミニョか?悪ぃ、寝てた。」

「ごめんね、起こしちゃって・・・」

「どうした?」

「帰国が、決まったの」

「そうか・・・テギョンヒョンに、電話したのか?」

「うん、した・・・でも、電話が通じなくて・・・テギョンさんは・・・?」

「ヒョンの携帯、壊れたんだよ」

「壊れた?」

「そうか、ミニョは、何も知らないんだよな・・・実は、ヒョン、車で、事故ってさ」

「事故?テギョンさんは・・・ヒョンニムは、無事なの?」

「ああ、無事と言えば、無事・・・ただ・・・記憶を失ってるんだ。一部の記憶が喪失しているみたいで・・・詳しくは、帰国してから、話してやるよ。ただ、オレのこと、覚えてなかった。だから、お前のことも、きっと・・・・」

ウソ・・・冗談よね?

お兄ちゃんが話す事実に、言葉を失ってしまう。

信じたくない話に、気が遠くなる。
お兄ちゃんの声が、遠くで、聞こえる。

「おい、ミニョ、聞いてるのか?」

「あっ・・・ごめんね、気が、動転しちゃって・・・」

「突然、聞かされたんだ、無理もないよな、で、いつ頃、帰るんだ?」

「明日の昼頃」

「わかった・・・着いたら、連絡しろ。」

「うん、わかった」

「ミニョ・・・心配すんな、ヒョンのことは、大丈夫だから」

「ありがとう、お兄ちゃん」 

電話を切ったあとも、しばらく、私は、放心状態のままだった。

記憶のないヒョンニムに会っても、苦しくて、辛い思いをするのは、目に見えていたけど・・・

それでも、やっぱり、

ヒョンニムに、会いたかった。



★★★★

う・・・難しい(´Д`|||)
頭を抱えながら、悩みに、悩みながら、書いています。
テギョンさん、またまた事故って、記憶喪失・・・(;´Д`)